ChatGPTの活用でスプレッドシートをもっと便利につかう
聞いたことに対し、ほぼ何でも応えてくれるChatGPTはスプレッドシートにも活用できます。
関数について教えてもらったり、表の整理などのアドバイスもしてもらえます。
本記事では、ChatGPTとスプレッドシートの連携方法や組み合わせるメリットを紹介します。
スプレッドシートをより活用したいという方は、参考にしてみてください。
目次
スプレッドシートとChatGPTを組み合わせるメリット
スプレッドシートとChatGPTを組み合わせるメリットは、作業効率を大幅に上げられることにあります。
関数が得意な人であっても、手で関数を一回一回打ち込むのは非常に手間です。
また、ヒューマンエラーとして打ち間違えもありますが、ChatGPTに関数を組んで貰えればその心配もありません。
以下の流れで、スプレッドシートとChatGPTを組み合わせるメリットをご紹介いたします。
- 関数を組んでもらえる
- 関数のエラーを教えてもらえる
- アドオン追加でChatGPTを使用できる
関数を組んでもらえる
ChatGPTにスプレッドシートで実行したいことを伝え、どのような関数を使えばよいのかを含めたプロンプトを作ると関数を組んでもらえます。
例えば、以下のようなプロンプトを指定してみます。
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プロンプト
他のスプレッドシートを参照したい場合、どのような関数を使えばよいのか例を含めて教えてください。
回答
スプレッドシート内で他のシートや他のスプレッドシートを参照するには、以下の関数を使用することができます。
IMPORTRANGE: 他のスプレッドシートのデータを参照するための関数です。以下に使用例を示します。
arduino
Copy code
=IMPORTRANGE(“スプレッドシートのURL”, “シート名!セル範囲”)
例えば、スプレッドシートのURLが「https://docs.google.com/spreadsheets/d/スプレッドシートID/edit」という形式で、参照したいデータが「Sheet1」シートのA1からB10までの範囲であれば、以下のようになります。
arduino
Copy code
=IMPORTRANGE(“https://docs.google.com/spreadsheets/d/スプレッドシートID/edit”, “Sheet1!A1:B10”)
この関数を使用すると、指定したスプレッドシートのデータが参照されます。
INDIRECT: 文字列で指定されたセル参照を有効なセル参照に変換します。以下に使用例を示します。
scss
Copy code
=INDIRECT(“シート名!セル参照”)
例えば、別のシートのA1セルの値を参照したい場合は、以下のようになります。
scss
Copy code
=INDIRECT(“Sheet2!A1”)
この関数を使用すると、指定したセル参照の値が参照されます。
これらの関数を使うことで、他のスプレッドシートやシート内のデータを参照することができます。ただし、IMPORTRANGE関数を使用する場合は、参照元のスプレッドシートのアクセス権限が必要となります。
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のように回答が入ります。
同様に、達成したいゴールを記載することで、自分自身知らなかった関数を覚えられるでしょう。
関数のエラーを教えてもらえる
関数にエラーがある場合、該当する関数を貼り付けて、正しい関数を教えてもらうことができます。
例えば、先ほどのIMPORTRANGE関数で=IMPORTRANGE(“”, “)として、二つ目の”がひとつ足りない状態にしてプロンプトを作成します。
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プロンプト
=IMPORTRANGE(“”, “)
上の関数で反応しないのですが、エラーはどこですか?
回答
申し訳ありません、関数の引数が不完全であったため、正しい形式に修正してください。以下に正しい形式を示します。
arduino
Copy code
=IMPORTRANGE(“スプレッドシートのURL”, “シート名!セル範囲”)
引数内のスプレッドシートのURLには、参照したいスプレッドシートのURLを指定してください。シート名!セル範囲には、参照したいシート名とセル範囲を指定してください。
例えば、スプレッドシートのURLが「https://docs.google.com/spreadsheets/d/スプレッドシートID/edit」という形式で、参照したいデータが「Sheet1」シートのA1からB10までの範囲であれば、以下のように修正します。
arduino
Copy code
=IMPORTRANGE(“https://docs.google.com/spreadsheets/d/スプレッドシートID/edit”, “Sheet1!A1:B10”)
修正後に正しく関数を使用すると、指定したスプレッドシートのデータが参照されます。ご確認ください。
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このように、修正後の関数を共有してもらえるため、手で打った関数を修正してもらえるのは便利といえるでしょう。
アドオン追加でChatGPTを使用できる
ChatGPTの有料プランに登録すると、APIキーが発行できてスプレッドシートと簡単に連携できます。
API連携することによって、スプレッドシート上でGPT関数を利用できるようになります。
GPT関数とは、スプレッドシートでChatGPTの管理画面と同様に使えるように関数です。
特定の質問に対して、自動入力もできるため簡単な資料作成も円滑に行えます。
スプレッドシートでChatGPTを活用する際の注意点
スプレッドシートとChatGPTを組み合わせると、業務効率が大幅に上がるため活用しない手はないのですが注意点があります。
以下の注意点が押さえておかないと、100%のパフォーマンスを引き出せないため注意しましょう。
- 最低限の知識が無いと使えない
- 有料プランに入りAPIキーを発行しないとスプレッドシートと連携できない
- 関数を間違える可能性があるため注意が必要
最低限の知識が無いと使えない
スプレッドシートとChatGPTを組み合わせる場合、それぞれの使い方を最低限わかっていないと活用できません。
関数の種類や、スプレッドシートでできることを把握しておかないと、何をどう使えばよいのかわからないからです。
そのため、採点減の関数の知識や操作を覚えてから使用しましょう。
有料プランに入りAPIキーを発行しないとスプレッドシートと連携できない
ChatGPTに質問をして関数を教えてもらうほか、表を整理してもらうなどはChatGPTの管理画面で可能です。
しかし、スプレッドシートとChatGPTを連携する場合はAPIキーが必要で、APIキーを発行するにはChatGPTの有料プランに入る必要があります。
月に20ドルで日本円で3000円程度かかりますが、APIキーの発行以外にも回答の待ち時間を大幅に減らせるメリットがあるため、試してみてははいかがでしょうか。
関数を間違える可能性があるため注意が必要
ChatGPTは2021年9月までの情報をもとに回答しているため、それ以降に生まれた関数は反映されていません。
また、プロンプトの作り方によっては正確な関数が回答してもらえずに、スプレッドシートで使えない可能性があります。
そのため、必ず正しい関数を教えてもらえるとは考えず、あくまで参考として使用しましょう。
ChatGPTで関数を組んだ例
ChatGPTで関数を組んだ場合、どのような回答を貰えるのか検証します。
今回のプロンプトは、関数の組み方と実際の使用例をあわせて紹介してもらいます。
以下の代表的な関数で試してみるので、参考にしてみてみてください。
- IF関数
- IFERROR関数
- Vlookup関数
- JOIN関数
- SPLIT関数
IF関数
プロンプト
IF関数の組み方と、使用例を教えてください。
回答
IF関数は、指定された条件に基づいて結果を返すための関数です。以下にIF関数の基本的な構文と使用例を示します。
IF関数の構文:
scss
Copy code
=IF(条件式, 真の場合の値, 偽の場合の値)
条件式: 真偽値を評価する条件式を指定します。
真の場合の値: 条件式が真と評価された場合に返される値を指定します。
偽の場合の値: 条件式が偽と評価された場合に返される値を指定します。
使用例:
arduino
Copy code
=IF(A1 > 10, “大きい”, “小さい”)
上記の例では、セルA1の値が10より大きい場合には「大きい」というテキストが、それ以外の場合には「小さい」というテキストが返されます。
arduino
Copy code
=IF(B1 = “男性”, “Mr.”, “Ms.”)
上記の例では、セルB1の値が「男性」であれば「Mr.」というテキストが、それ以外の場合には「Ms.」というテキストが返されます。
IF関数は条件分岐に使用されるため、より複雑な条件や条件式を組み合わせることもできます。条件式は数値や文字列の比較、論理演算子(AND、ORなど)などを使用して構築することができます。
注意点として、IF関数はネスト(IF関数の中にIF関数を入れ子にする)することもできますが、過度なネストは複雑さを増し、読みにくくなる可能性があります。適切な条件分岐のために、必要に応じて複数のIF関数を使用することをお勧めします。
IFERROR関数
プロンプト
IFERROR関数の組み方と、使用例を教えてください。
回答
IFERROR関数は、他の関数の実行結果にエラーが発生した場合に代替の値を返すための関数です。以下にIFERROR関数の基本的な構文と使用例を示します。
IFERROR関数の構文:
scss
Copy code
=IFERROR(評価する式, エラーの場合の代替値)
評価する式: エラーをチェックするために評価される式や関数を指定します。
エラーの場合の代替値: 評価する式がエラーを返した場合に代替で返される値を指定します。
使用例:
scss
Copy code
=IFERROR(A1/B1, “エラー”)
上記の例では、セルA1をセルB1で割る計算を行います。もし計算結果がエラー(例: ゼロで割り算が発生)の場合には、「エラー」というテキストが返されます。
less
Copy code
=IFERROR(VLOOKUP(A1, B1:C10, 2, FALSE), “データなし”)
上記の例では、セルA1の値をB1:C10の範囲で検索し、該当するデータの2列目の値を返します。もし検索が失敗した場合(例: 該当するデータがない)、代わりに「データなし」というテキストが返されます。
IFERROR関数を使用することで、エラーが発生した場合に表示される代替の値を指定することができます。これにより、エラーに対処する柔軟性が向上し、エラーメッセージの代わりに特定のテキストや値を表示することができます。
Vlookup関数
プロンプト
Vlookup関数の組み方と、使用例を教えてください。
回答
VLOOKUP関数は、指定した値を検索範囲内で検索し、関連するセルの値を返すための関数です。以下にVLOOKUP関数の基本的な構文と使用例を示します。
VLOOKUP関数の構文:
scss
Copy code
=VLOOKUP(検索する値, 検索範囲, 列インデックス, [一致の種類])
検索する値: 検索したい値を指定します。
検索範囲: 検索を行う範囲を指定します。通常はセル範囲を指定します。
列インデックス: 検索範囲内で関連する値を返す列の位置を指定します。
一致の種類 (オプション): 検索する値と一致する方法を指定します。省略した場合、近似一致が行われます。
使用例:
php
Copy code
=VLOOKUP(A2, B2:C10, 2, FALSE)
上記の例では、セルA2の値を検索し、その値がセル範囲B2:C10の中で一致する場合、関連する値を返します。2は列インデックスであり、関連する値がB列にあることを示しています。FALSEは一致の種類を厳密一致として指定しています。
php
Copy code
=VLOOKUP(“Apple”, A1:B5, 2, TRUE)
上記の例では、文字列”Apple”を検索し、その値がセル範囲A1:B5の中で近似一致する場合、関連する値を返します。2は列インデックスであり、関連する値がB列にあることを示しています。TRUEは一致の種類を近似一致として指定しています。
VLOOKUP関数は、特定の値を検索して関連するデータを取得する場合に便利です。検索範囲や列インデックスを適切に指定することで、必要な情報を取得することができます。また、一致の種類を適切に指定することで、近似一致や厳密一致の検索が可能です。
JOIN関数
プロンプト
JOIN関数の組み方と、使用例を教えてください。
回答
JOIN関数は、指定した区切り文字で複数のテキストを結合するための関数です。以下にJOIN関数の基本的な構文と使用例を示します。
JOIN関数の構文:
scss
Copy code
=JOIN(区切り文字, テキスト1, テキスト2, …)
区切り文字: 結合するテキストの間に挿入する区切り文字を指定します。通常は文字列として指定します。
テキスト1, テキスト2, …: 結合するテキストを指定します。複数のテキストを指定することができます。
使用例:
less
Copy code
=JOIN(“, “, A1:A5)
上記の例では、セル範囲A1からA5の値をカンマとスペースで区切って結合します。結果は1つのテキストとして返されます。
sql
Copy code
=JOIN(” – “, “Apple”, “Banana”, “Orange”)
上記の例では、”Apple”、”Banana”、”Orange”の3つのテキストをハイフンで区切って結合します。結果は1つのテキストとして返されます。
JOIN関数は、複数のテキストを結合する際に便利です。区切り文字を指定することで、結合されたテキストの間に特定の文字列を挿入することができます。これは、リストやタグの作成、テキストの整形などの場面で役立ちます。
SPLIT関数
プロンプト
SPLIT関数の組み方と、使用例を教えてください。
回答
SPLIT関数は、指定した区切り文字でテキストを分割し、分割された部分を配列として返すための関数です。以下にSPLIT関数の基本的な構文と使用例を示します。
SPLIT関数の構文:
scss
Copy code
=SPLIT(テキスト, 区切り文字)
テキスト: 分割したいテキストを指定します。
区切り文字: テキストを分割するための区切り文字を指定します。通常は文字列として指定します。
使用例:
arduino
Copy code
=SPLIT(“Apple,Banana,Orange”, “,”)
上記の例では、文字列”Apple,Banana,Orange”をカンマで区切って分割します。結果は「Apple」、「Banana」、「Orange」の3つの要素を持つ配列として返されます。
arduino
Copy code
=SPLIT(“Hello World”, ” “)
上記の例では、文字列”Hello World”をスペースで区切って分割します。結果は「Hello」、「World」の2つの要素を持つ配列として返されます。
SPLIT関数は、テキストの分割が必要な場合に便利です。分割された部分は配列として返されるため、各部分に個別にアクセスすることができます。これは、CSVファイルや文字列の解析、特定のデータの抽出などの場面で役立ちます。
ChatGPTをスプレッドシート上で使う手順
ChatGPTをスプレッドシートで使用する手順は、以下の流れで行います。
- ChatGPTの有料プランに加入する
- ChatGPTでAPIキーを発行する
- スプレッドシートにChatGPTのアドオンを追加する
- ChatGPTのAPIキーをアドオンに入力する
- GPT関数を使用する
難易度は高くなく、解説の通りに対応すれば反映できるため参考にしてみてみてください。
ChatGPTの有料プランに加入する
ChatGPT上で、無料プランの場合はAPIキーを発行できないため、以下のUpgrade to Plusのボタンを押しましょう。
その後、上のような画面が出てくるため、アップグレードします。
アップグレードにはクレジットカード情報が必要であるため、用意しておきましょう。
ChatGPTでAPIキーを発行する
OpenAIにログイン後、プラットフォーム画面でAPIをクリックします。
右上のアカウントボタンをクリックすると、ドロップダウンメニューが表示されるため、APIキーを表示をクリックしてAPIキーを取得しましょう。
スプレッドシートにChatGPTのアドオンを追加する
スプレッドシートのアドオン機能を使い、「GPT for Sheets and document」をインストールします。
複数アドオンは存在しますが、上記アドオンが使いやすいためインストールしておきましょう。
ChatGPTのAPIキーをアドオンに入力する
GPT for Sheets and documenの設定で、APIキーを入力する欄があるためOpenAIのプラットフォームで発行されたAPIキーを入力しましょう。
GPT関数を使用する
スプレッドシートとChatGPTがAPI連携できたら、あとは関数を入れるだけで完了します。
通常のChatGPTと同じように、活用しましょう。
ChatGPTを活用することでスプレッドシートがより便利になる
ChatGPTを活用することによって、曖昧な関数についても教えてもらえるため、スプレッドシートの活用の幅が広がります。
また、ChatGPTとスプレッドシートをAPI連携することにより、ChatGPTの画面に行かなくてもChatGPTが使えます。
コピペする手間も省けるため、業務効率化につながるでしょう。
一方で、本記事で紹介した注意点も抑えて活用してみてください。
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