ChatGPTの組み込み手順は?導入のメリットや注意点を解説
ChatGPTの組み込みは、自社サービスや自社プロダクトの精度向上に加え、業務効率化や売上向上にも繋がります。
従来、AIの導入は敷居が高いとされてきましたが、ChatGPTが浸透していくことで容易になりました。
本記事では、ChatGPTの組み込み方法や発生する料金、事例について解説します。
ChatGPTを取り入れたいと考えている企業は参考にしてみてください。
目次
ChatGPTの組み込み方法
ChatGPTを組み込む場合、以下のような方法が挙げられます。
- モデルをカスタマイズしてプロダクトに組み込む
- APIキーで簡易的に導入する
- ノーコードツールを使用する
自社のシステムに組み込む場合、経験が無い方には難しいため外部人材を頼る必要があります。
以下で、方法について詳しく解説するのでご参考ください。
モデルをカスタマイズしてプロダクトに組み込む
ChatGPTを組み込む方法として、エンジニアに依頼してモデルをカスタマイズし自社のアプリやシステムに組み込む方法があります。
例として、PythonやNode.jsのパッケージなどが存在し、パターンによって使い分けられます。
APIリクエストを実行するためのコマンドや、モデル等を指定し、チャット作成テンプレートまで公開されているためエンジニアに対応してもらいましょう。
ChatGPT自体の回答としては、以下のような手順としているので併せてご参照ください。
ChatGPTを自社アプリに組み込む手順は以下の通りです。
- OpenAI APIにアクセスする: OpenAIのAPIにアクセスするためには、OpenAIの公式ウェブサイトでアカウントを作成し、APIキーを取得する必要があります。APIキーは、ChatGPTへのアクセス権を提供します。
- 開発環境の設定: 自社アプリを開発するための適切な開発環境を設定します。一般的な開発環境には、PythonやJavaScriptなどのプログラミング言語と、関連するフレームワークやツールが含まれます。
- APIクライアントの作成: 選んだプログラミング言語を使用して、OpenAI APIとやり取りするためのAPIクライアントを作成します。APIクライアントは、APIキーを使用してOpenAIサーバーにリクエストを送信し、応答を受け取る役割を果たします。
- リクエストのフォーマット: ChatGPTに対して質問やテキストを送信する際には、APIクライアントを使用してリクエストを適切な形式にフォーマットします。一般的には、JSON形式でリクエストを作成し、必要なパラメータ(テキスト、トークンの数、応答の数など)を指定します。
- リクエストの送信と応答の処理: フォーマットされたリクエストをAPIクライアントを介してOpenAI APIに送信します。APIはリクエストを処理し、ChatGPTからの応答を返します。応答はJSON形式で受け取ることができますので、必要に応じてパースして処理します。
- 応答の表示または利用: 受け取った応答を自社アプリに表示するか、または他の処理に利用します。応答の形式や表示方法はアプリの要件に応じて決定します。
以上が一般的な手順ですが、具体的な実装は開発環境やプログラミング言語に依存します。OpenAIのドキュメントやサンプルコードを参考にしながら、APIクライアントの作成とリクエスト処理を行ってください。また、OpenAIの利用規約やガイドラインに従ってAPIを使用することを忘れずに確認してください。
引用:ChatGPT
https://platform.openai.com/docs/api-reference/chat/create
APIキーで簡易的に導入する
APIキーでGoogleスプレッドシートやドキュメントといった、互換性のあるツールに簡単に導入する方法があります。
アドオンにAPIキーを入力するだけで、簡易的にChatGPTを動かせます。
そのため、知見がなくても導入できますが、カスタマイズ性が無いことも多いので注意しましょう。
ノーコードツールを使用する
ノーコードツールとして、代表的なものとしてワードプレスが挙げられます。
プラグインを導入することによって、ChatGPTをサイトに導入できます。
サイトをいちから作る場合、前述にあったモデルのカスタマイズ等が必要になりますが、ノーコードツールを使えば容易に導入できます。
ChatGPTの料金はトークンで決まる
ChatGPTの料金は基本的には有料プランの20ドルのみですが、外部システムに導入した場合はトークンの量で変わる従量課金制が追加されます。
トークンとは、ChatGPTに送る文章の長さを指し、モデルのカスタマイズにおいてチャット機能を追加する際の文章量などが該当します。
単語ではなく、1文字で1トークンとなり単価は0.002ドルとされているようです。
文字だけではなく、カンマやピリオドもカウントされるため、単価だけで見れば大きな金額ではありませんが、カスタマイズが完了した際に高額な請求になる可能性があります。
組み込みを行う際は注意しましょう。
ChatGPTを自社媒体に組み込むメリット
ChatGPTを自社媒体に組み込むことによって、以下のようなメリットがあります。
- 業務効率化につながる
- 応対が自然になる
- 一から応対AIを作る工数が減る
ChatGPTを使って細かい業務を円滑にするのも十分有効ですが、自社のアプリやサイトなどの媒体に組み込むことで大幅に業務改善につながるでしょう。
業務効率化につながる
自社に導入することによって、社内の申請業務などの半自動化を実現するほか、細かい雑務の改善につながるので会社全体の業務効率化につながります。
総務の年次有給休暇の申請確認や承認などの手間も削減可能です。
業務効率化が進むことによって、従業員の業務が削減され残業時間の削減にもつながり、コスト削減にもつながるのもメリットです。
応対が自然になる
従来のチャットボットと比較して、ChatGPTの受け答えは自然であるため、問い合わせへの対応品質の向上が見込めます。
組み込みを行い、自社サービスを学習させることで顧客の悩みの解決を早急に行えます。
また、データベースとの連携でChatGPTが答えられなかった質問を学習させ、同様の質問には自動で対応させるようにもできます。
いちから応対AIを作る工数が減る
AIチャットボットを導入する場合、自社向けのカスタマイズを業者にしてもらい、毎月のランニングコストを支払い続ける必要があります。
ChatGPTを導入することによって、開発期間の削減につながるため導入までの時間やコストを抑えられることがメリットです。
ChatGPTを組み込むことで便利になること
ChatGPTを組み込むことによって、具体的にどんな業務が効率化して便利になるのか以下の流れで紹介します。
- 問い合わせ対応
- 文章要約
- 文章作成
問い合わせ対応
ChatGPTの最大の特徴として、自然な言語処理能力があるため問い合わせ対応にかなり強みを持っています。
従来、自動応対としてはチャットボットが挙げられますが、各チャットボットもChatGPTを導入し始めている状態にあります。
そのため、自社の応対システムにChatGPTを組み込むことによって、顧客が不満に思わないような応対を期待できるでしょう。
文章要約
議事録やメモ書きなどを要約する場合、一定の時間がかかり回数が多ければ多いほど手間になります。
しかし、ChatGPTを活用しプロンプトに要点を含めながら、要約をしてもらうと数十秒で要約が完了します。
また、情報整理の観点でメールやチャットでの指示をまとめ、要約してタスクリストを作る補助にもなるため非常に便利です。
文章作成
文章作成において、ChatGPTは非常に優秀です。要点を伝えて、含めて欲しいテーマを入れるだけで記事を作ってもらえます。
SEOの観点であると、AI文章はマイナス評価になるのでそのままの掲載は注意が必要ですが、TwitterやInstagramなどのSNSの文章を作成する際はコピペでも問題ありません。
企業アカウントを運用する際、数日分の投稿を一瞬で作ってもらえるので業務効率化につながります。
ChatGPTの導入事例
農林水産省
引用:農林水産省
農林水産省はChatGPTを活用し、数千ページにも及ぶマニュアルの改定を行うことを発表しています。
法律や制度の改定により、定期的に従来作成した資料の情報が古くなり修正を行う必要がでてきます。
公開されている情報として、補助金や助成金の申請マニュアルの改訂や修正に活用するとしています。
人の手で、各所の調整を行うとかなりの時間がかかってしまうため、ChatGPTは活躍するといえるでしょう。
農林水産大臣によると、既に公開されている情報の簡略化のために活用するとしています。
各省庁が公開する資料は、専門性が高く難解な部分があることから、ChatGPTによる簡略化及び改定でわかりやすい内容になることが予想されます。
パナソニックコネクト
引用:パナソニックコネクト
パナソニックコネクトは、東京都中央区に本社を置くシステムインテグレータです。
ChatGPTを活用し社内向けに「コネクトAI」を開発。
3時間かかっていたプログラミング業務が5分で完了するようになったといいます。
従来、システムを開発していたこともあり、自社でChatGPTの組み込みを行うことで、大幅に業務効率化を実現している事例といえるでしょう。
社内システムに導入していることから、業務についても学習し社内の専門性の高い質問にも回答してもらえるようになっています。
ユニファ
引用:ユニファ
ユニファ社が提供する、連絡帳アプリ「ルクミー」にChatGPTを導入し、保育園の先生が保護者宛ての内容を瞬時に作れるような仕組みを提供しています。
保護者への伝達内容は、毎日違うことを書かなければいけないこともあり、先生からすると厳しい側面もあります。
一方で、ChatGPTによる入力補助をしてもらえれば、今日のできごとを追加し調整するだけで完了するようになっているので業務効率化につながるでしょう。
ChatGPTを組み込み・導入することで企業の業務は大幅に改善する
ChatGPTを自社サービスに組み込むことは、専門性の高いエンジニアに依頼しないと難しいです。
しかし、ChatGPTを組み込めれば業務効率化が大幅に進みます。
事例で紹介したプログラミングや毎日のルーティンとなる文章、顧客応対の品質向上などに繋がります。
自社プロダクトで、ChatGPTの導入を検討している場合は効率化したい業務の整理などをして、実行に移してみてはいかがでしょうか?
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