ChatGPTのAPIとは?利用料金やメリット、注意点も解説
昨今の革新的な発表であるChatGPTは各業界において大きな変化をもたらしています。
今まで質問に対する回答を手打ちで作っていたことが、ChatGPTを使えば数秒単位で自動化されています。
自社内で利用するには、「費用がかかるから業務の効率化はまだまだだろう」と考えている方も多いのではないでしょうか?
しかし、GoogleスプレッドシートとChatGPTのAPIを組み合わせるのに特別な知識は必要なく、エンジニアも必要ありません。
本記事ではChatGPTとは何かといった基本的な話から、APIをどのように活用するかをお伝えします。
目次
ChatGPTとは
ChatGPTとはユーザーが入力した質問に対して、AIが最適な回答を示す「Open AI」が開発したチャットサービスを指します。
今までも深層学習を用いたチャットボットなどで、質問に対する回答をおこなうサービスはありました。
その回答は短文になることが多く、複雑な回答はできないと考えられていました。
しかし、ChatGPTは人間と話しているように自然な言語表現で回答します。
このように単なるAIによる短文回答ではなく、自然な言語でユーザーの複雑な質問にも回答できるサービスがチャットGPTです。
有料プラン
ChatGPTにはフリープランと有料プラン(ChatGPT Plus)が存在します。
具体的な違いを一覧表形式でお伝えすると次のとおりです。
フリープラン(Free Plan) | 有料プラン(ChatGPT Plus) | |
ChatGPT利用者増加時の対応 | 提供スピードが遅い | 提供スピードが早い |
反応速度 | 通常の反応速度 | フリープランよりも反応速度が早い |
新機能と機能改善の先行利用 | 不可 | 可能 |
料金 | 無料 | 月々20米ドル |
※2023年3月26日時点でのデータ
上記のようにフリープランか有料プランで利用するかで、使える機能に違いがある点に注意しましょう。
ChatGPTのメリット
ChatGPTは文章で回答がおこなえるサービスがメインです。
そこから得られるメリットをお伝えすると次のとおりです。
- 気軽にAIを体験できる
- 記事作成の半自動化ができる
- 簡単なコードを作成してもらえる
- 質問を具体的に答えてもらえる
それぞれ解説します。
気軽にAIを体験できる
ChatGPTを利用するメリットの一つ目は、気軽にAIを利用できる点にあります。
そもそも「GPT」とは、与えられたテキストをベースにして、インターネット上の情報を学習し自然な言語で回答を作成するAIを指しています。
従来のチャットボットなどのAIは深層学習といって、データの持つ法則性などを大量に「教える」必要がありました。
一方で、「GPT」はインターネット上にあるたくさんの情報を学習しながら常に学習が進んでいくモデルが採用されています。
それに加えて、従来ではAIの回答をどのように出力するのかをユーザー側が試せなかったのに対して、ChatGPTは無料で試せます。
このように気軽にAI体験ができるのはChatGPTの強みでしょう。
記事作成の半自動化ができる
ChatGPTが回答できる範囲はかなり広く、自社のホームページに掲載する記事も半自動化で作成できます。
ただし、正確性にはまだ欠けるため、ノーチェックでそのまま記事掲載はできない点には注意しましょう。
ChatGPTに記事を書いてもらうためには、次のような質問を入力します。
「〇〇について記事を書いてください」
上記の指示を出すと、「〇〇」の情報をもとにした記事が作成されます。
正確な情報ではない可能性があるため見直しや手直しは必須ですが、記事を書く工程はある程度削減されるでしょう。
簡単なコードを作成してもらえる
ChatGPTというと記事制作に目を奪われてしまいがちになりますが、簡単なコード作成も可能です。
言語に関する質問かつネット上から情報を学習できる分野であれば、基本的にどのような分野でも対応可能な点は特筆すべきでしょう。
仮にChatGPTにコードを作成してもらうためには、以下のような質問を投げかけます。
「1〜100までの偶数を表すプログラムをPythonを使って作成してください。」
上記のように比較的簡単なプログラミングはChatGPTがコードの例も示してくれます。
もちろん、記事制作と同様に正確性が担保されているわけではないため、プロの目による添削は必須な点には注意しましょう。
質問を具体的に答えてもらえる
質問に具体的に答えてもらえるのもChatGPTにおけるメリットの1つです。
ChatGPTは一回の質問に対して一回の回答を示しますが、より質問を深掘りすると連続性をもった返答が返ってきます。
仮にChatGPTについての質問を深掘りして聞くためには、以下の手順を踏むといいでしょう。
- ChatGPTについて簡単に教えてください
- ChatGPTを子どもに教える際にはどうしたらいいですか
- ChatGPTについて子どもがわからないといった際の対処法を教えてください
このように段階を踏んで、想定されるシチュエーションの派生を聞いていくと連続性のある質問にも具体的な回答をします。
ChatGPT APIとは
ChatGPTのサービスがOpen AIが提供するサービスなのに対し、ChatGPT APIを利用すると自社サービスにChatGPTのシステムを組み込むことが可能になります。
APIとは、「Application Programming Interface」の頭文字であり、一言で表すならあるプログラムとアプリケーションの橋渡し役です。
様々なアプリでAPIが発行されていて、TwitterでもTwitter APIが利用できます。
なお、利用にはPythonというプログラミング言語を扱える人材が必要です。
Pythonとは少ない記述ながらも大規模なWebアプリケーションを開発できたり、機械学習のプログラムを組めたりする言語になります。
ChatGPT APIでできること
ChatGPT APIはプログラムとアプリケーションをつなぐ橋渡し役のため、以下のようにできることはたくさんあります。
- ビジネスチャットツールで返答の自動化ができる
- スプレッドシートと連携し記事構成案の作成に活用
- FAQ作成支援ツール
上記の内容について、以下で解説します。
ビジネスチャットツールで返答の自動化ができる
ChatGPT APIの利用ができるシーンの一つ目は、ビジネスチャットツールでの返答自動化です。
チャットボットのような運用方法になりますが、お客様の質問に対してChatGPTが回答をおこないます。
お客様とChatGPTの会話は最初の質問文などの文脈を考慮しておこなわれるため、以下のようになるでしょう。
- お客様「パソコン画面でエラーが出たのですがどうすればいいですか?」
- ChatGPT「どのようなエラーの文言がでているでしょうか。」
- お客様「〇〇という文言が出ています。」
- ChatGPT「〇〇というエラーコードには△△という対処法があります。試してみてください。」
- お客様「試しましたが直りません。」
- ChatGPT「お手数おかけしまして申し訳ございません。ヘルプデスクにお問い合わせください」
一見、AI型のチャットボットとの会話のようにも見えますが、お客様はお客様自身の言葉で入力をおこなっています。
このように対人間とチャットしているように、前後の文脈などから適切な回答をおこなえるのがChatGPT APIの利用シーンです。
スプレッドシートと連携し記事構成案の作成に活用
冒頭部分で記事作成を半自動化できるとお伝えしましたが、ChatGPT APIとGoogleスプレッドシートを連携すれば、記事構成案の作成にも活用できます。
GoogleとOpen AIは違う会社になるので、有志が作成している「GPT for Sheets and Docs」というアプリケーションを利用する点に注意してください。
Googleスプレッドシートに「GPT for Sheets and Docs」のアドオンが加わり、APIキーを入力すると「GPT関数」を利用できます。
仮にセルA1の質問に対して回答をChatGPTを通しておこなう場合には、以下のような操作をスプレッドシート内でおこなってください。
- A1セルに質問内容を書いておく
- B1セルに「=gpt(A1)」と入力する
- B1セルに回答が反映される
上記の操作をする際、A1セルに「〇〇についての記事構成を書いてください」と質問内容を書くと、自動的に記事構成が作成されます。
ChatGPTを使用した記事作成方法はこちらの記事に詳しく載っています↓
FAQ作成支援ツール
ChatGPT APIはFAQ作成支援ツールにも組み込まれています。
FAQとはお客様から寄せられるよくある質問に対する回答集をさしていて、イチから作成するとなると膨大な時間が必要です。
しかし、ChatGPT APIを使ってメールやチャット履歴を入力すると、FAQコンテンツのタイトルや質問例、回答例を作成するサービスが既に存在しています。
このようにChatGPT APIは今までの人力で入力していた箇所を効率化するツールとしての活用方法が毎月発表されています。
ChatGPTのAPIの料金はトークンの量で変わる
ChatGPTは有料プランを利用しなければ無料で利用できますが、APIは従量課金制が取られています。
各言語の各単語などに設定されたトークン数で料金が決まり、1,000トークンあたり0.0002米ドルが必要です(2023年3月26日時点gpt-3.5-turboモデルの場合)。
トークンとは単語と文字の間のようなものであり、「Hello」は1トークンなのに対し、日本語の「計」は2トークンと計算されます。
このようにChatGPT APIを利用するには、トークン数で料金が変わる点を覚えておきましょう。
なお、ChatGPTの有料プランは月額20米ドル(2023年3月26日現在)になっています。
ChatGPTの活用事例
ChatGPTの活用事例はたくさんあります。
具体的な事例は以下のとおりです。
- Kasanare(カサナレ)
- AIチャットくん
- キャリアフォワードβ by AI
ChatGPTの技術は日進月歩であり、日々進化しているので、紹介できるのは一部になりますが、参考にしてみてください。
Kasanare(カサナレ)
カサナレはチャットボットのプログラムをChatGPT用に書き換えたものです。
従来型のチャットボットはAI型を保守運用するとなると、常にアップグレードをしなければなりませんでした。
そのランニングコストにはエンジニアの人件費も含まれ、企業における大きな負担になっているでしょう。
一方でカサナレはChatGPTの今後のアップデートにも対応していて、AIチャットボットの開発コストを劇的に下げられます。
PaLM
AIチャットくん
AIチャットくんはChatGPTの機能をLINE上で展開できるサービスです。
ChatGPT自体多言語対応ですが、サイトは英語表記になっています。
その結果、利用したくても利用できないという方も多いのが現状です。
しかし、AIチャットくんを利用すればLINE上で質問を入力するだけで、ChatGPTが一般日本語ユーザーでも利用可能になります。
そのため、リリース3日で累計ユーザー数が20万人になっていて、人気のコンテンツとして取り上げられています。
キャリアフォワードβ by AI
LINEで利用できるChatGPTの技術は質問対応だけでなく、キャリアフォワードのようなキャリア支援にも応用されています。
通常キャリアカウンセリングやコーチングを受けるとなると、数十万円の費用が必要です。
しかし、キャリアフォワードではLINE上で質問を投げかけると、上記の適切な回答がすぐにわかるため、費用や時間も節約できます。
なお、AI回答に対して満足できない場合には有料の個別相談も可能なので、アフターフォローも十分です。
ChatGPT APIを活用することで業務効率化が大幅に進む
ChatGPTはたった5年間で劇的な進化を遂げて、一般人の使用にも耐えられるサービスになっています。
それに加えて、ChatGPT APIを利用すれば、FAQコンテンツ作成といった地味で手がかかるが、ユーザー満足度を上げるためにしなければならない業務も効率化できます。
たとえば、スプレッドシートで「gpt関数」を使って回答を自動で生成するといった方法は、エンジニアも必要ありません。
このようにChatGPTをうまく利用すれば、以前まで大規模なプログラムが必要だったことを一瞬で解決できる可能性は高まります。
ChatGPTはこちら
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