著者：カワノ
TikTok広告のメリットと効果的な運用方法を解説【自社運用？代行？】
TikTokとは再生時間数十秒の短い動画を投稿するスマートフォン向けのSNSです。
TikTokのユーザーは40代がボリュームゾーンとされており、複数の動画を続けて、ハイテンポで閲覧する使い方をされています。
また、TikTokは世界で10億人超のユーザーを抱える動画主体のSNSであるために、視覚と聴覚の双方に訴えられる広告媒体としても優秀です。
今回の記事ではTikTok広告を利用するメリットや、効果的な運用方法について解説します。
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目次
TikTokの運用型広告の特徴｜柔軟な広告戦略が展開可能
TikTokの広告には、予約型と運用型の2種類があります。
予約型は動画内の広告枠を定額で買い取ってプロモーションする通常の広告方式です。
費用としては、安くても1,000万円からの出向となる上に、運用期間内には広告内容を変更できません。
一方、運用型は運用期間中でも動画やターゲット層の変更ができます。
運用型広告は予約型よりも安価であり、TikTokに出稿する企業の8割が採用しています。
柔軟で戦略的な広告運用をご検討なら、運用型広告を活用しましょう。
運用型は出稿後に運用方針の変更ができる
運用型広告は予算やターゲット、広告内容（配信内容）を逐次ちくじ変更できます。
TikTok広告の運用経験が乏しい場合、運用の先行き予想が立たないこともあります。
そのため、初めてTikTokに出稿する場合は、実際に運用しながら最適な広告戦略を見つけられる運用型広告がおすすめです。
運用型広告であれば、出稿中に広告効果を測定できるため、PDCAサイクルを回しやすく、デジタルマーケティングの手法としても活用できます。
広告戦略と費用に合わせやすい料金設計
TikTokの運用型広告は予算に合わせて運用料金を設定できます。
運用型広告は複数の企業で掲載枠を求めて入札し合うオークション形式の料金体系を採用しています。
この入札額に応じて表示回数やクリック数が決まる仕組みです。
なお、運用型広告の料金体系は以下の2種類です。
- CPM：1,000回の広告表示につき費用が発生（リーチ基準）
- CPV：動画広告の再生時間が2秒か6秒ごとに費用が発生（動画視聴数基準）
- CPC：1クリックにつき費用が発生（クリック数基準）
TikTokの運用型広告は2種類から選べる｜運用目的に合う広告を選択
運用型広告は運用目的に合わせて2種類のプランから選択して出稿できます。
以下では、TikTokの運用型広告の種類について紹介します。
①Brand Auction（ブランドオークション）
Brand Auctionは「認知獲得」を目的に運用されるTikTokのインフィード広告です。
運用型広告として前述の通り、費用・広告内容を変更しながら運用できます。
そのため、運用中にリーチや動画視聴数を最適化し、自社サービスの認知につなげやすい広告といえます。
また、ユーザーの性別や年齢、地域、興味関心などから幅広いユーザー属性に基づくターゲティングが可能です。
コストパフォーマンスや運用の柔軟性は高いのですが、入札が激化すると単価が高騰する点は注意が必要です。
②Performance Auction（パフォーマンスオークション）
Performance Auctionは「コンバージョン」を目的に運用されるインフィード広告です。
このプランではTikTokが運営する広告プラットフォームである、Pangleのオーディエンスネットワークへも配信できます。
そのため、トラフィックやインストール数、自社サイトへのコンバージョン向上につなげやすい広告といえます。
なお、ブランドオークションと同様に広告費は競合他社の影響を受けるため、ご利用は予算と照らし合わせたうえで検討しましょう。
TikTokで広告を運用するメリット5選｜知名度の向上とターゲッティング性能の高さが魅力
TikTok広告のメリットは大きく分けて、ターゲティング性能の高さと動画の情報量の相乗効果にあります。
以下では、TikTok広告を運用型で出稿するメリットを5つ紹介します。
①短時間の動画ならではの訴求効果
TikTok広告の最大のメリットは短い動画再生時間にあります。
TikTokの再生時間は一般的に15〜60秒です。
再生時間が短いと広告が飛ばされずに視聴されやすく、広告内容を効果的に伝達可能です。
また、字幕やBGM、イラストなどをうまく組み合わせて広告動画を作れば、視覚と聴覚に対し同時に他の媒体より情報量が多く訴求できます。
RC総研の調査によると、静止画広告と動画広告を比較すると、動画は情報量が多いためユーザーの理解度や購買意向を高めやすく、コンバージョン率が高いことがわかりました。多くの情報量を含んだ動画ならではのプロモーションを実施できる点も大きな利点といえます。
参考：株式会社リチカ「リッチコミュニケーション総研第二弾レポート」
②広告に対する関心を強められる
TikTokユーザーの最も大きな特徴は、「無目的回遊」を行う点です。
無目的回遊とは、特定の目的は持っておらず、惰性でアプリを起動させている状態のことです。
この状態で面白い広告を見ると、広告の内容自体に興味を持ちやすくなる傾向があります。
通常、検索意図が明確な場合は広告への関心は得られにくいでしょう。
例えば、視聴者がExcelの操作について知りたくて解説動画を開いた際に、脱毛の広告が表示されるとイライラしてしまいます。
TikTokならこのような心理にはならず、ストレスなく広告を受け入れてもらえる利点があります。
③配信対象を絞り込める
TikTok広告は複数の属性から配信先を絞り込めるため、ターゲティング性能が高いといえます。
具体的には以下のユーザー属性から絞り込めます。
- ユーザー情報（年齢・性別・地域・言語）
- 通信環境（OS・システムバージョン・デバイス・Wi-Fiの有無・キャリア）
- 興味関心（ゲームやファッションなどの興味関心カテゴリー）
- 行動（「いいね」を送ったユーザーの追跡、フォローやプロフィール閲覧履歴の追跡）
- カスタムオーディエンス（自社の顧客データと合わせた高精度のターゲティング）
④レコメンド機能の精度が高い
TikTokは高度なAIアルゴリズムを搭載しているため、機械学習を通してユーザーごとに最適な動画のレコメンドを実現できます。
ユーザーがどのジャンルの動画を長く視聴し、どの動画を気に入っているのかを測定し、嗜好に沿った動画のレコメンドが可能です。
広告配信においてもこのAIアルゴリズムが用いられています。
そのため、広告の配信先も効果的にターゲティングできます。
⑤購買意欲や決裁権の高い層への訴求効果が高い
2022年時点では、日本のTikTokユーザーは40代がボリュームゾーンとされており、購買意欲や決裁権の高い層に訴求できます。
絞り込まれたターゲットに対する広告は訴求効果が高く、宣伝内容に興味を持ってもらえる可能性が高まります。
特に、40代を中心顧客とする商品・サービスを展開する企業にとっては、TikTok広告は効率よく集客に貢献するといえるため、おすすめです。
TikTokで広告を自社運用するデメリット3選｜細かい分析が困難
専門知識や経験が不足していると、広告効果の測定が不十分になり、PDCAを効率よく回すことが難航しがちです。
そのため、TikTok広告の自社運用には限界が来ることもあります。
以下では、TikTok広告を自社運用する際のデメリットを3つ紹介します。
①行動特性が分からない
TikTok広告の基本機能だけでは、ユーザーの細かい行動特性を分析できません。
広告内容にもよりますが、住環境や利用施設など細かい行動特性が分からないと効果的な訴求が難しいケースも存在します。
例えば、馬に興味があっても馬と触れ合うことが好きとは限りません。
そのため、馬の動画に興味がある人に対する乗馬体験広告の訴求効果は弱い可能性があります。
TikTok広告の運用代行業者であれば、ユーザーの詳細な行動特性データを獲得できるものも存在するため、広告運用の委託も視野に入れておきましょう。
②売上につながりにくい
TikTokの広告を通して広告の認知は高まりますが、購買行動などCVポイントが高いと苦戦する可能性があります。
あくまでもTikTokは、自社への興味関心を高めて、自社サイトなどへ誘導するためのツールです。
そのため、いくら動画が面白くても、誘導後にユーザーが目にするコンテンツが充実してない場合はコンバージョンにつながりません。
本当に広告内容へのニーズが高く、コンバージョンにつながるであろうユーザーを正確に見極め、適切なターゲティングができる環境の整備が重要です。
③広告による来店効果の分析が難しい
実店舗への集客のためにTikTok広告を出稿することはあまり効果的とはいえません。
TikTokの広告機能には、視聴から来店につなげたかどうかを判定する機能が存在しないためです。
そのため、物理的なカスタマージャーニーの分析は困難であり、動線分析の際には行動特性や興味関心の強さを細かく分析できるノウハウやデータが必要だといえます。
TikTok広告の効果的な運用方法3選｜代行業者に依頼して見込み顧客の行動特性を分析
TikTokの運用型広告は、認知向上を狙った広告展開が主な目的です。
そのため、新規顧客を獲得するために、見込み顧客の行動特性が明確化される情報を得て分析に活かすと効果的な広告運用ができるでしょう。
それらの詳細なデータや情報を集めるには、自社だけでは限界があるため、運用代行業者への依頼がおすすめです。
以下では、TikTok広告の効果的な運用方法を3つ紹介します。
①コンバージョン率の高い顧客を特定して広告を配信する
運用型広告では決めておいた予算を無駄にしない広告運用が重要です。
そのため、コンバージョン率の高い見込み顧客を見極める必要があるでしょう。
運用代行業者を利用する場合のメリットとして、コンバージョン率の高い顧客を特定できることが挙げられます。
TikTok運用型広告の基本機能からでは得られない特別なデータを収集でき、高度な分析を実施できる代行業者も多く存在します。
こうした分析を通して、コンバージョンにつながるユーザーへのピンポイントな訴求が可能です。
②WEB広告の来店効果を可視化する
TikTok広告の来店効果を可視化することも重要です。
上述の通り、自社のみで運用する場合は来店効果の測定は困難です。
しかし、代行業者に運用委託をすれば、測定ができる場合もあります。
例えば、インフルエンサーに案件を斡旋できる代行業者に委託し、「～の動画を見て来た」と顧客に申告することでサービスが発生するキャンペーンを実施すれば来店効果が測定可能です。
他にも、TikTokの動画広告を見て自社サイトへ移動したユーザーのコンバージョン率などを分析できる代行業者も存在します。
③自社商品・サービスに合った代行業者に依頼する
行動特性や来店効果の分析など、専門的なノウハウを蓄積した業者に依頼することで広告効果を正確に測定できます。
運用業務を委託することで、手間や人件費を削減できる上、自社サービスに合わせた戦略の提案や、TikTok広告に関する最新情報を教えてもらう機会も得られます。
代行業者ごとに得意分野やできる範囲が異なるため、自社の広告内容や訴求したい商品・サービスと照らし合わせて依頼先を選びましょう。
まとめ
今回はTikTok広告を利用するメリットやデメリット、効果的な運用方法を解説しました。
広告戦略を成功させるカギは、いかに広告効果を測定して改善活動にフィードバックできるかという点にかかっています。
そのため、TikTok広告は自社で運用するのではなく、代行業者への依頼がおすすめです。
その際には、ユーザーの行動特性や位置情報など、その業者が提供できる情報は訴求したい自社サービスと相性がよいかを検討する必要があります。
今後、ユーザーが増加することも想定して、TikTokへの出稿も視野に入れた広告戦略を考えましょう。
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著者：カワノ 著者の記事を読む
企画・マーケティング担当 SNSで人気のキャラクターのポップアップショップを数多く手掛ける。 ブログ運営歴2年 / Twitterフォロワー数1万人を目指す。
