TikTok広告の出稿手順11ステップ&制作のポイント
TikTokは中国の字節跳動社(英語社名:ByteDance)が運営するSNSです。TikTokのほかは、ニュースアプリや動画配信関連アプリのプラットフォームを提供しています。
TikTokは数秒で完結するショート動画が主流なので、ユーザーも気軽に動画の投稿や閲覧できる点が人気を博しています。
今やTikTokから楽曲の人気に火がついたり、たくさんの流行語が生まれるなど、世の中の流行が生まれる場所としてマーケティングにおいても重要なメディアです。
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目次
TikTok広告とは
ショートムービーを用いた宣伝広告です。TikTok for businessという専用プラットフォームを用います。フィルター加工や編集をすべてプラットフォーム内で完結でき、15秒から10分の動画配信が可能です。一般の投稿のようなスタイルで運用型広告と呼ばれる広告を配信でき、数十万円以内の費用で宣伝が行えます。
国内ユーザーは900万人以上
2016年から運用を開始したTikTokは、世界中に10億人以上のアクティブユーザーがいます。
日本においては2017年の運用開始以来、ユーザーが急増しており、2022年11月現在では約1700万人です。
国内での利用平均年齢は34歳、男女比はそれぞれ55%、45%となり、男性がやや多い傾向にあります。
課金方式
TikTok広告掲載において料金発生の仕組みは以下の4種類です。
(1)クリック課金型
広告クリック回数で支払いが発生する仕組みです。(1クリックにつき数十円から数百円が相場)
(2)インプレッション課金型
広告の表示回数で料金が発生する仕組みです。(1,000回あたり数十円から数百円が相場)
(3) 再生課金型
一定時間以上動画が再生された回数に応じて金額が決まります。
(4)期間契約型
商品やサービスの認知を広めるために最も効果のある広告出稿方法です。
(期間内の想定表示回数×0.2〜5円が相場)
多くの情報が伝えられる
映像と音声、テロップを動画にまとめるだけではなく、コメント欄やハッシュタグを用いて宣伝を行います。
TikTok独自のアルゴリズムで実施できる宣伝や、インフルエンサーの起用、視聴者参加型イベントを利用した拡散も注目です。
TopView・起動画面広告
アプリ起動の際と、おすすめ動画の最初に表示される仕様で、1日1枠のみ対象としています。金額は表示回数で異なり、1日あたりの相場は約500万円です。
インフィード広告
運用型広告とも呼ばれ、TikTokの「おすすめ投稿」に掲載できます。いかにも広告というものより、一般の投稿者の作品と違和感のないものであれば最後まで見てもらえる可能性があります。約40万円程度の費用から始められ、配信期間は1日単位で設定が可能です。「いいね」がもらえるため、反応が見えます。
インフィード広告の制作フォーマットは主に3つあります。
(1)Reach&Frequency
1人あたりの広告表示回数を決め、複数で1つのストーリーが成立する広告や異なるシリーズの広告動画を配信する手法です。
(2)Spark Ads
いわゆる企業アカウントの「中の人」による自由な投稿や、インフルエンサーの「企業案件」など広告商品に直接関係しない第三者による間接的な宣伝手法です。
(3)Brand Action
「〇〇〇〇(企業名・商品名)のCMといえば△△△△」と印象付けるような宣伝を行う手法です。テーマや枠組みを決め、存在感のある仕上がりが期待できます。
ハッシュタグチャレンジ
商品PRのために開催される投稿イベントで、テーマに沿った動画と概要欄に「#〇〇〇〇(商品名・キーワード)」や「#Challenge」など決められたワードを投稿し、情報拡散を行う方法です。10代から20代向けのBtoC商品に対して相性がよいとされています。
動画表示頻度で4つの形態があり、種類次第で1,000〜2,000万円程度の費用がかかります。決められたワードにハッシュタグをつけることで、関連する同内容の動画が見つけやすいことや、企画開催に応じて商品を印象付けられることがメリットです。
仕組みの大まかな流れは、以下の通りです。
(1)販促サイトやバナーを用意し、商品PRと投稿イベント告知
(2)芸能人やインフルエンサーによるお手本動画とPR概要説明を設定
(3)投稿にチャレンジするユーザーと閲覧者を増やし、動画拡散と広告サイトへ誘致
新規投稿者が増えることで拡散が広がるため、お手本は段階を踏んでインフルエンサーへ依頼をおすすめします。
チャレンジ内容が難しすぎると真似できず拡散力が弱まります。簡単な振り付けや気軽にできる行動がおすすめです。
ブランドエフェクト
引用:TikTok
商品の色味やテクスチャ、世界観を伝えるため、宣伝用に作成したオリジナルのエフェクトや動画フォーマットの利用を促した宣伝です。Spark Ads形式が多用される傾向にあり、1.「ベネフィット体験型」2.「エデュケーション型」3.「世界観体験型」があります。1.は化粧品・クリームの効果、3.はゲームソフトの宣伝に使用実績があります。2.は「おうち〇〇」など行動を促すプロモーションに有効です。詳細は広告プラットフォームにて担当者との打ち合わせを行います。
TikTokの広告審査基準
TikTokの広告審査は2〜3営業日が目安です。
広告対象が以下の条件に当てはまらないかを確認してから、審査を受けることをおすすめします。
・商品やサービスの質が不適切
・商取引法に抵触する
・広告ばかり表示されるなどサービス内容が不明瞭
・Google、Yahoo!などの大手検索エンジンに引っかからない設定
・ギャンブル、たばこ、性的なものなど未成年にふさわしくない商品・サービス
・景品表示法や薬機法に抵触する表現(最〇、世界初、完治や美白効果についての言及など)
・名前に使用される記号が不適切(頭文字が「、」や「。」など)
・リンク先が正しく表示されない
・動物そのものや動物のための用具、政治利用、軍や警察の装備品、薬物など法に抵触する商品
TikTok広告の入稿手順
TikTok広告運用のための手順を簡単にご紹介します。
①広告アカウント開設
広告主としてTikTokを利用する際は「TikTok for business」にてユーザー登録を行います。
一般のTikTokアカウントを持っていなくても、開設可能です。
②広告主審査
TikTokに掲載する広告主としてふさわしいか審査が行われます。事業内容が不透明な企業、MLMビジネスなどは規約方針から、通らない傾向です。
③支払い情報登録
都度払いと自動振込が選択でき、クレジットカードまたはデビットカードのいずれかから選択できます。都度払いのみPaypayとLINEPayが使用可能です。一度登録すると変更できないため、要検討です。
④計測タグ設定
TikTok for businessで「ピクセル」という計測タグでユーザートラッキングを行い、「イベント」にて条件を設定します。この2つをセットで設定して測定される内容は、広告主が指定したアクションを起こすユーザーの動向です。
⑤CVイベント設定
CVとは広告の成果のことです。
購買につながるアクションのうち、どの地点をゴールとするか、決定を行います。
会員登録・資料請求・商品購入・アプリダウンロードなど何をゴールとするかで、測定結果が異なるため、明確にしたいところです。
⑥オーディエンス設定
「カスタムオーディエンス」と「類似オーディエンス」という形式が選択できます。特定のアクションをしたユーザーから年齢・性別などのターゲットを絞り、潜在的に需要度の高いユーザーへキャンペーン広告の提供が可能です。
⑦予算・スケジュール設定
広告掲載期間で広告主が支払う代金は変動します。
予算やスケジュール設定を行うと、自動で設定に応じた期間での広告掲載が可能です。
⑧広告セット作成
掲載方法・時期・場所をプラットフォーム内で設定します。オプションで、ターゲットを絞ることも可能です。
⑨ターゲット設定
「デモグラフィック」「ユーザーリスト」「興味&行動」「デバイス」の4つの手法で広告ターゲットを絞ります。いずれも計測タグでとった統計結果を利用できます。
デモグラフィックとは年齢、性別、住居、言語でターゲットを絞る手法です。
⑩広告作成
動画広告を作成します。
一般の投稿者のような目線や動画作品としてのコンセプトで制作することがおすすめです。
⑪広告審査
前述の「TikTokの広告審査基準」に該当しないコンテンツやコンセプトであることを確認します。
とくに景品表示法や薬機法など表現に関する部分は誤解のないように記載しましょう。
h2:TikTok広告制作のポイント
投稿者が伝えたいことや面白いと思ったことを動画として発表し、共有する場がTikTokです。
視聴者は空き時間に動画を閲覧している層が大半であり、おすすめ投稿や気になる投稿者や見たいテーマを検索し、次から次へと画面を下にスクロールしながら動画をチェックします。
流れる動画のうち、「いかにもな広告」「テンポに乗りにくい」「数秒経っても代わり映えしない」「説明やオチまでが長すぎる」などの動画は最後まで見てもらえず、スキップされる傾向にあります。
最初のたった1秒でも続きを見たいかが決まるため、出だしの構成は重要です。
動画作品として見応えのあるものや耳よりな情報提供などを意識し、視聴者の心を掴むことに着目した構成を心がけることが制作のポイントです。
インパクトを重視する
リズミカルな音楽や耳に残りやすい歌詞、キャッチーなタイトル・セリフや個性の強いキャラクターの登場場面があると、視聴者の印象に残る傾向があります。
代表者自らが情報を提供し、信用を得る方法も有効です。
個性でインパクトを残す手法を用いれば、店頭やオンラインで商品を見た際に思い出される機会が増えるでしょう。
代表者出演は、代表者の人柄やコンセプトが視聴者に伝わり、ブランドの付加価値を上げる効果を得られます。
広告ではなく面白い動画にする
物語のプロローグ調やリズミカルな音楽に合わせた映像、コントなど感情移入しやすい要素を取り入れた動画は、印象に残りやすく、続きを最後まで見たくなるきっかけを与えます。
いかにもな広告にしてしまうことは、視聴者に退屈な印象を与え、途中で動画を打ち切られてしまう原因にもなるでしょう。退屈な動画だと、余程商品やサービス内容に関心がない限りは、動画を最後まで見てもらえない可能性があります。
ブランドイメージや制作者の意図次第では面白さではなく、迫力や緻密さ、物珍しさにフォーカスした演出で「見応えのある動画」「考えさせられる動画」として、構成を考えることも重要です。
縦長比率の特徴を生かす
TikTok公式ガイドラインにおいて、広告は縦長に目一杯の大きさで見せることを推奨しています。
スマートフォンの画面自体がデフォルトで縦長仕様のため、広告や画像が変わるたびに画面を回転させることが視聴者の負担を増やす行為であるためであると考えられます。
まとめ
TikTok広告はいくつかの動画表示機能があり、目的に応じて選択が可能です。
好奇心旺盛な若者ユーザーが多く、購買活動が活発だといえるでしょう。
いかにもな広告という内容よりは、インパクトのあるもの、ストーリーをもつものが印象に残りやすく、商品や自社への認知につながります。
動画を通じて今まで関心のなかった層に訴求できるきっかけとしても有効です。
若者を対象とした広告掲載を行うプラットフォームとして最適な環境がそろっています。これを機に、TikTokでの広告掲載をはじめてみませんか。
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