自社のAI検索での見え方を調べる方法|質問の作り方と記録のコツ

posma

著者:

知ってもらう

AI検索で自社がどう紹介されているのか、気になって会社名を入力してみたものの、その結果をどう受け止めればよいか迷っていませんか。昨日は名前が出たのに今日は出ないと、対策が足りないように感じることもあるでしょう。

自社の見え方を調べるときは、質問を作って回答を読むだけでなく、何を確かめる調査なのかを先に決めることが大切です。会社名を知っている人への説明と、まだ知らない人への紹介では、確認する内容が変わります。

この記事では、日々の業務で使える質問の組み立て方と、後から比較できる記録方法を紹介します。大きな調査を一度だけ行うより、無理なく続けられる小さな確認から始めてみましょう。

目次

最初に決めたいのは、発見され方と説明の正確さのどちらを見るか

会社名を入れない質問では、候補として出るかを調べる

これから依頼先を探す人は、最初から自社の名前を知っているとは限りません。「横浜市で小規模オフィスの移転を相談できる会社」のように、目的や地域から尋ねる場面が考えられます。

こうした質問では、自社が候補として紹介されるか、どんな条件の会社が並ぶかを確認します。自社が出なかった場合も、その質問の回答で確認できなかったという事実として残してください。

会社名が出ないことだけで、サイトが読まれていない、事業の評価が低いとまでは判断できません。調査の範囲を広げすぎず、確認した質問に対する結果として扱います。

会社名を入れる質問では、内容が合っているかを調べる

一方、「株式会社〇〇はどの地域に対応していますか」と尋ねる場合は、既に社名を知る人への説明を調べています。提供サービス、所在地、料金の扱いなどが、現在の事実と合っているかを見ましょう。

会社名を指定すれば、その会社に触れる回答になること自体は不思議ではありません。この結果を、会社名を入れない質問で紹介された結果と同じ意味で数えないようにします。

同名の会社がある場合は、地域や事業分野を添えて対象を明確にします。別会社の説明を自社への評価だと思い込まないためにも、回答に出た所在地や公式サイトの確認が必要です。

URLを渡した確認は、別の目的として分ける

自社ページのURLを指定して要点を尋ねる方法は、ページの情報がどう説明されるかを見る補助的な確認になります。ただし、URLを渡していない顧客の質問で、そのページが自然に見つかることの証明にはなりません。

会社名を入れない質問、会社名を入れる質問、URLを渡す質問は、調査の目的ごとに記録を分けましょう。

質問の材料は、営業や受付に届く言葉から集める

顧客が実際に迷った場面を思い出す

質問を考えるときは、社内で使う商品説明をそのまま並べるより、顧客が相談した場面を思い出すと作りやすくなります。初めての導入、既存業者からの変更、急ぎの依頼など、困り方には違いがあるはずです。

営業担当には「よく聞かれることは何ですか」だけでなく、「見積もり前に確認された条件は何でしたか」と尋ねてみてください。費用、対応範囲、準備するものなど、質問の材料が具体的になります。

相談記録を使う場合も、顧客名や個別の契約内容をそのまま入力する必要はありません。共通する疑問だけを取り出せば、調査に必要な質問を作れます。

検討の段階が違う質問を混ぜずに整理する

「どんな選び方があるか」を知りたい人と、「今月中に依頼できる会社」を探す人では、期待する答えが違います。前者には比較の考え方、後者には具体的な候補や条件が必要になるでしょう。

質問一覧には、情報収集、候補選び、依頼前の確認といった簡単な区分を付けます。専門的な分類名を使わなくても、顧客がどの場面にいるか分かれば十分です。

情報収集の質問で会社名が出なかったとしても、質問に沿った回答かもしれません。すべての質問で自社の推薦を期待せず、その場面で必要な説明がどう提供されているかを見ます。

最初は一つのサービスに絞る

販売、レンタル、保守を扱う会社なら、初回は一つに絞ると結果を読みやすくなります。サービスが違えば、対象顧客も必要な条件も変わるためです。

対象を決めたら、まず五つ程度の質問案を書き出します。この数は調査の正しさを保証する基準ではなく、担当者が回答を読み、記録まで終えられる量の目安です。

質問は「したいこと」と「判断に必要な条件」で作る

最初の一文で、顧客の目的を伝える

たとえば「オフィス移転」だけでは、業者探しなのか、費用の確認なのか、作業手順を知りたいのかが曖昧です。「初めて小規模オフィスを移転するので、依頼先を比較したい」とすれば目的が伝わります。

目的を一つに絞ると、回答に何を期待するかも明確になります。候補の紹介を求めたのに一般的な説明だけだった場合は、その点も記録する価値があります。

条件は、実際に選定へ影響するものを加える

地域、利用規模、必要な対応、希望時期など、会社を選ぶ際に外せない条件を加えます。条件が多いほどよいわけではなく、顧客が本当に気にするものを優先してください。

自社だけが満たす細かな条件を重ねると、自社が出やすい質問を作ることになりかねません。現場で確認された条件と、調査担当者が思いついた条件を区別しておくと、質問の偏りに気づけます。

質問を作るときの組み合わせ例

目的:初めて依頼する会社を比較したい
対象:小規模なオフィス
地域:横浜市
条件:休日の作業に対応してほしい
質問例:横浜市で、小規模オフィスの移転を休日に依頼できる会社を比較したいです。候補と確認すべき条件を教えてください。

予算や時期が未定なら、無理に数字を入れない

具体的な質問にしようとして、顧客が決めていない予算まで設定する必要はありません。「費用を比較する際に確認したい項目を教えてください」という聞き方でも、十分に目的が伝わります。

架空の条件を使う場合は、想定した場面だと記録します。実際の商談から作った質問と混ざらなければ、顧客の疑問を広げて考えるための補助として活用できます。

質問の言い方を変えるときは、比較の目的も決める

定点確認用の質問は、文章を固定する

前回と今回を比較したい質問は、文章を保存し、そのまま使います。「安い会社」を「費用が明確な会社」に変えるだけでも、求める内容が変わるためです。

質問には「移転01」のような短い番号を付けておくと、毎回全文を見比べる負担が減ります。番号と質問文を対応させ、担当者が変わっても同じ文を使えるようにしてください。

言い換えの調査は、固定質問と別に行う

顧客が別の言葉を使う可能性を調べたいときは、言い換えた質問も役立ちます。ただし、その結果を固定質問の続きとして記録すると、表示の変化なのか、尋ね方の違いなのかが分からなくなります。

「基本の質問」「言い換えの質問」と分け、どの言葉を変えたかを一つずつ残しましょう。地域と予算と依頼内容を同時に変えるより、違いを読み取りやすくなります。

誘導する言葉を入れていないか見直す

「評判のよい〇〇社がおすすめですよね」と聞けば、その会社を前提にした回答を促すことになります。会社の評価を確かめたいなら、優れていると決めつけない質問に直してください。

「〇〇社の対応範囲と、依頼前に確認したい点を教えてください」のように、事実と確認事項を尋ねる形にすると、記録する内容が明確になります。

また、「必ず五社紹介して」と件数を指定する場合も、その条件を保存します。候補数を指定しない質問とは回答の構成が変わる可能性があるため、同じ調査として混ぜないようにしましょう。

回答を集める前に、確認条件をそろえる

サービス名だけでなく、利用した機能も記録する

同じサービスでも、通常の会話、ウェブ検索を使った回答、特定の資料を参照した回答では前提が違います。検索機能を選んだか、画面上で検索の実行を確認できたかを残してください。

OpenAIは、ChatGPTが必要に応じてウェブ検索を行うことや、検索を使った回答で引用元を確認できることを案内しています。調査では、単に回答が返ってきたことだけで検索済みと扱わないようにします。

参考:OpenAI公式「ChatGPTでのウェブ検索」

新しい会話でも、すべての条件が同じになるとは限らない

前のやり取りの影響を減らすため、定点確認は新しい会話から始める方法があります。ただし、それだけで保存された情報や地域の影響までなくなるとは限りません。

ChatGPTでは、保存されたメモリや位置情報が検索に関係する場合があります。調査時のログイン状態、分かる範囲の設定、質問に指定した地域を記録し、完全に中立な結果だと決めつけない姿勢が必要です。

確認できない設定まで推測して埋める必要はありません。「未確認」と残せば、後で条件を見直せます。担当者全員が異なる環境で調べる場合は、結果を担当者別にも見られるようにします。

追加質問は、最初の回答とは分けて保存する

「ほかにはありますか」「自社は候補になりませんか」と続けて聞くと、そのやり取りを踏まえた回答になります。最初の質問で出なかった会社が後から出ても、初回から紹介されたことにはなりません。

会話を続ける調査が不要なわけではありません。実際の顧客も追加質問をするため、その過程を見たい場合は、質問の順序と回答を一組にして保存してください。

記録表は、一つの回答を一行として残す

基本情報と、回答の内容を分けて記入する

記録を続けやすくするには、毎回どこへ何を書くかを決めることが大切です。日付や質問番号と、社名の有無や説明内容を別の欄にすると、後から比較しやすくなります。

最初は表計算ソフトや共有メモで構いません。複雑な点数を付けるより、ほかの人が見ても観測した事実を読み取れる形を目指しましょう。

記録表に用意したい基本項目

1.確認日時と担当者
2.質問番号と入力した全文
3.サービス名と利用機能
4.地域や会話開始時の条件
5.自社名の有無と紹介内容
6.表示された引用先のURL
7.事実確認が必要な箇所
8.回答全文や画面の保存先

自社が出た場合も、どう紹介されたかを残す

会社名が出ていても、単なる例示なのか、具体的な候補なのか、注意点の説明なのかで意味は変わります。「社名あり」の欄に加え、該当する説明を短く残しておきましょう。

自社サイトへのリンクがある場合も、サービスの紹介に使われたのか、用語解説の情報源として使われたのかを見ます。会社名の登場と、サイトの参照は別々に確認できるようにします。

空欄にせず、確認できなかった理由を書く

回答が途中で止まった、利用制限で検索できなかった、引用先を開けなかったなど、調査が成立しない場合もあります。その結果を「自社の表示なし」とまとめると、実態が分からなくなります。

「回答取得できず」「検索利用を確認できず」「引用先未確認」のように、状態が伝わる言葉を決めてください。正しく取得できた回答と分けることで、再確認する対象を選びやすくなります。

保存するのは、印象に残った一部分だけにしない

回答全文と引用先を、後から戻れる形で残す

自社名が出た部分だけを画像にすると、その前に書かれた条件や注意点が抜けてしまいます。回答の全体と、関連する引用先を確認できる形で保存することが望ましいでしょう。

長い回答は、全文のテキストと必要な画面画像を組み合わせると扱いやすくなります。保存先の名前には日付と質問番号を入れ、記録表からたどれるようにしておきます。

引用表示があることと、内容が正しいことを分ける

引用先が表示されていても、そのページが回答の説明を十分に支えているとは限りません。料金や地域など重要な条件は、実際にリンク先を開いて確かめてください。

情報源の一覧には、回答内で引用されたページ以外の関連リンクが含まれる場合もあります。「本文の引用」「情報源一覧のリンク」など、画面上で確認できた場所を残すと、数え方がぶれにくくなります。

共有リンクだけに頼らず、確認時点の内容を残す

会話の共有機能が使える場合も、権限やサービスの状態によって後日見られなくなる可能性を考え、社内で必要な記録は別に残しておくと安心です。

社内へ共有するときは、調査と関係のない会話や個人情報が含まれていないかを確認します。共有の目的は回答の根拠を確かめることであり、担当者の利用履歴を広く公開することではありません。

架空の例で、質問と記録の対応を確認する

条件の違う三つの質問を、別々に扱う

ここからは、記録方法を説明するための架空の例です。横浜市でオフィス移転を扱う「みなと移転サービス」を想定します。実在企業の調査結果や、改善効果を示す事例ではありません。

質問一は「横浜市で小規模オフィスの移転を休日に依頼できる会社を教えてください」です。これは会社名を入れず、候補として紹介されるかを確認する質問になります。

質問二は「みなと移転サービスの対応地域を教えてください」です。質問三は、同社のページURLを渡して「依頼前に準備する情報を整理してください」と尋ねる形です。

この三つは同じ会社に関する調査でも、見ている内容が異なります。質問一は発見、質問二は説明の正確さ、質問三は指定したページの読み取られ方として記録します。

架空の回答から、次の確認作業を決める

仮に質問一で自社名が出ず、質問二で対応地域が古く、質問三では準備事項が整理されたとします。この結果を「三回中二回成功」とまとめると、大事な違いが失われてしまいます。

質問一は候補として確認できなかったと記録します。質問二は現在の公式情報と照合し、古い地域情報がどこに残っているかを調べます。質問三は、ページを指定した条件での結果として保存してください。

こうすると、社名が出たかどうかだけでは見えない修正箇所が分かります。特に誤った対応地域は、実際の問い合わせにも影響するため、優先して確認する理由があります。

回数を増やす前に、数え方と確認の頻度をそろえる

最初に決めた回数で、結果のよしあしに関係なく止める

自社が出るまで繰り返し質問し、出た回答だけを保存すると、実際より見えやすく感じてしまいます。調査前に確認回数を決め、出なかった回答も同じように記録してください。

たとえば固定質問を週に一度確認する運用から始められます。ばらつきを見たいなら同じ条件で追加の確認を行い、その回数も残します。ただし、少数の回答から一般的な表示確率を推定することは避けましょう。

何件中の何件なのかを明示する

社内へ数字を伝えるなら、「会社名を入れない五つの質問について、取得できた五回答のうち二回答で自社名を確認」のように書きます。質問の種類と数えた対象が伝わる形です。

一つの回答に社名が三回出ても、社名が登場した回答数としては一件と扱うなど、数え方を事前にそろえます。質問数と回答数も、繰り返し確認する場合には異なる点に注意してください。

サービスごとの結果を、安易に合算しない

Googleは、AIによる概要とAIモードで異なるモデルや手法を使う場合があり、回答やリンクが変わると説明しています。別サービスの結果も含め、一つの固定順位のように扱うことはできません。

参考:Google公式「AI機能とウェブサイト」

まずはサービスや機能ごとに、同じ質問の変化を見ます。全体の数字を作る場合も、内訳を残し、どこで何が変わったのかを確かめられるようにしてください。

変化があったときは、すぐに効果や失敗と決めつけない

表示内容が変わった日と、サイトを直した日を残す

ページを修正した後に自社名が出ると、その修正が効いたと感じるでしょう。ただし、同じ時期に検索サービスや外部ページが変わっている可能性もあり、前後の違いだけで原因を確定できません。

記録には、サイトの変更日と変更内容、回答を確認した日を別々に残します。「修正後に紹介を確認」という観測と、「修正が原因」という推測を分けることが大切です。

誤った説明は、影響の大きさから優先する

社名の有無より先に対応したいのは、料金、利用条件、所在地などの誤りです。現在の公式ページを確認し、自社側に古い説明や矛盾があるなら、まずその情報を整えます。

自社ページが正しくても、外部情報や回答そのものに誤りが残る場合があります。訂正できる窓口や報告機能を確認し、修正依頼をした日と再確認の結果を記録しておきましょう。

変化がない期間も、記録を残す意味がある

毎回同じような結果だと、確認しても意味がないように感じるかもしれません。しかし、変化がない状態を残しておけば、後で大きく動いた時期を見つけやすくなります。

負担が大きい場合は頻度や質問数を減らし、その変更日を記録します。以前と違う調べ方に変えたことが分かれば、無理に同じ条件の推移として比較せずに済みます。

次の担当者にも伝わる記録にして、調査を続ける

判断に迷う回答を、一人で無理に分類しない

社名に似た表記がある、引用がどの説明に対応するか分からないなど、判断に迷う回答も出てきます。その場合は、確認した原文と迷った理由を残し、保留として扱ってください。

二人で確認できるなら、最初の数件を一緒に読んで基準をそろえる方法があります。「候補として紹介」と「一般例として登場」の違いを具体例で共有すると、担当者による差を減らせます。

回答が質問を返してきた場合も、経過を残す

AIから「予算はいくらですか」「どの地域ですか」と聞き返されることがあります。この段階では候補の紹介が完了していないため、自社が紹介されなかった回答と同じ扱いにしないでください。

追加条件を伝えて調査を続けるなら、その条件も事前にそろえます。担当者ごとに違う予算を答えると、その後の候補の違いを読み取りにくくなります。質問を返された事実そのものも、最初の質問に不足していた情報を考える材料です。

質問を改訂したら、以前の文章を消さない

調査を続けるうちに、実際の顧客の言葉と質問文が合わないと気づくことがあります。その場合は修正して構いませんが、同じ番号のまま上書きせず、改訂した日と理由を残しましょう。

旧版と新版を一度ずつ確認する方法もあります。ただし、一度の差だけで表現の効果を決めつける必要はありません。新しい質問での記録を別に始めれば、以前の結果を失わずに調査を改善できます。

確認用の手順を短く書いておく

記録表の冒頭に、新しい会話を開く、固定した質問を送る、回答全体を保存する、必要な欄へ記入するといった順序を書いておきます。毎回の作業を思い出す時間が減り、引き継ぎもしやすくなるでしょう。

同じ回答を再生成した場合は、最初の回答を消さず、再生成した回として分けます。よい結果へ置き換わったように見せないことが、後から記録を信頼して使うための基本です。

また、調査中に気になった新しい質問は、その場で定点確認へ混ぜず、次回の候補欄へ書き留めておきます。固定して見る質問と、追加で探索する質問を分ければ、比較のしやすさと新しい発見を両立できます。

保存した記録には確認者も記載してください。後で疑問が出たときに、誰へ尋ねれば当日の状況が分かるかを明確にしておくと、確認が進みます。

記録の最後に、次に確かめることを一つ書く

調査表が埋まったら、「対応地域の旧表記を確認する」「料金ページの条件を見直す」など、次の作業を一つ添えます。表示回数を眺めるだけで終わらず、顧客への説明を改善するために使いましょう。

まずは会社名を入れない質問を一つ、会社名を入れる質問を一つ作り、目的を分けて保存してみてください。質問文、確認条件、回答の全体がそろえば、次回は記憶に頼らず、自社の見え方を確かめられます。

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