インフルエンサーマーケティングの効果とは?測定方法やメリット・デメリットについて
インフルエンサーマーケティングは、SNSで影響力をもつインフルエンサーを活用して、ブランドや商品を効果的に広める手段として注目を集めています。インフルエンサーが発信する情報は、従来の広告に比べて信頼性や親しみやすさがあり、企業が起用することでターゲット層に寄り添った自然なプロモーションが可能になります。
この記事では、インフルエンサーマーケティングのメリットやデメリット、効果測定方法などについて詳しく紹介します。
目次
インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、フォロワーに強い影響力をもつインフルエンサーを活用して、自社の製品やサービスを広めるプロモーション手法のことです。
SNSが一般社会に広く浸透した今、フォロワーと信頼関係を築いているインフルエンサーが情報発信を行うことで、従来の広告と比べて信ぴょう性が高く、商品やサービスへの興味や購入意欲を高めやすい特徴があります。
インフルエンサーマーケティングは、特に若年層が多く利用するInstagramやYouTubeなどのプラットフォームと相性が良く、実際に売上や認知向上に成功した企業も多く存在します。
インフルエンサーマーケティングのメリット
企業がインフルエンサーマーケティングを行うことで得られる主なメリットは主に3つあります。
- ユーザーの共感・信頼を得やすい
- 柔軟にターゲットを設定できる
- 効果測定をしやすい
ユーザーの共感・信頼を得やすい
インフルエンサーマーケティングのメリットは、ユーザーからの共感と信頼を得やすい点です。
インフルエンサーは、フォロワーとの間に築いてきた信頼関係を活かすことで、企業の製品やサービスを自然に紹介し、広告らしさを感じさせないプロモーションが可能です。
また、インフルエンサーによるプロモーションは口コミに近く、ユーザーから「身近な人からの紹介」として受け取られやすいため、購入や利用への心理的ハードルを下げることができます。
特に、自分と共通の興味や趣味をもつインフルエンサーを信頼する傾向が強い若年層には、インフルエンサーの言動は大きな影響力をもつため、企業にとって高い効果が期待できます。
柔軟にターゲットを設定できる
ターゲット設定を柔軟に行える点も、インフルエンサーマーケティングの大きなメリットの1つです。
インフルエンサーごとに異なる年齢層や趣味・関心をもつフォロワーが集まっているため、企業は製品やサービスにマッチするフォロワー層をもつインフルエンサーを起用することで、適切な層に直接アプローチできます。
たとえば、若年層向けの製品であれば、TikTokやInstagramで若年層から人気を集めているインフルエンサーを起用したプロモーションが有効です。このように、インフルエンサーの選定によってターゲットを細かく絞り込み、ニーズに合ったプロモーションを展開できるため、広告効果を高めることができます。
効果測定をしやすい
インフルエンサーマーケティングのメリットは、効果測定がしやすい点です。SNSでは、投稿に対する「いいね」や「コメント」「シェア」などのエンゲージメントが数値として可視化されるため、プロモーションの反響をリアルタイムで把握できます。
また、特定のリンクや割引コードを使用することで、実際にどれだけのユーザーが購入やサービス利用に至ったかも計測可能です。このようなデータを有効活用することで、インフルエンサーマーケティングのROI(投資利益率)を分析し、次のキャンペーンへの改善点を見つけやすくなります。
インフルエンサーマーケティングのデメリット
インフルエンサーマーケティングを行うにあたっては、注意しておきたいデメリットも存在します。ここでは、主なデメリットを2つ紹介します。
- インフルエンサーの選定が難しい
- 炎上リスクが伴う
インフルエンサーの選定が難しい
インフルエンサーマーケティングのデメリットは、数多くのインフルエンサーの中から最適な人物を選定するのが難しい点です。
インフルエンサーマーケティングを成功させるには、企業の製品やブランドイメージに合ったインフルエンサーの選定が欠かせません。具体的には、フォロワー数やエンゲージメント率に加え、インフルエンサーの価値観や発信内容が企業のターゲット層と一致しているかを見極める必要があります。
また、フォロワーが偽アカウントであるインフルエンサーや、過去に問題行動があったインフルエンサーなどを誤って起用すると、企業の評判に悪影響を及ぼすリスクも伴います。
インフルエンサーの選定にあたって事前のリサーチと慎重な判断が求められ、手間と労力がかかる点はデメリットだと言えます。
炎上リスクが伴う
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーの言動が予期せぬ形で注目を集め、炎上するリスクが伴います。
インフルエンサーが問題発言や問題行動をした場合、その批判は企業にも影響し、ブランドイメージを損なう可能性があります。さらに、企業とインフルエンサーが協力して行ったキャンペーンが消費者の反感を買う内容であった場合にも、否定的な反応を引き起こしかねません。
炎上が起きると信頼回復のために多くの労力とコストが必要になるため、インフルエンサーマーケティングを展開する際は、リスク管理と危機対応の体制を整えておくことが大切です。
SNS別にみたインフルエンサーマーケティングの効果とその測定方法
ここでは、各SNSの特性に応じたインフルエンサーマーケティングの効果とその測定方法について説明します。
Instagramは視覚的な訴求に優れたSNSで、特にブランドのイメージ向上や商品のファン獲得に効果的です。魅力的な写真やトレンド感のある動画を通じて、インフルエンサーが商材の魅力を紹介することで、ユーザーの購買意欲を高めることができます。
また、Instagramにはショッピング機能が備わっており、投稿からECサイトへ誘導しやすい点も大きな特徴です。
Instagramでのインフルエンサーマーケティング効果測定では、インサイト機能を利用して主に以下の指標を確認しましょう。
- エンゲージメント率
- インプレッション数
- フォロワー増加数
投稿へのいいねやコメント数を示すエンゲージメント率は、ブランドへの関心度を把握できる大切な指標です。また、インプレッション数やURLのクリック数を確認することで、実際にユーザーがどれだけ行動したかも評価できます。
TikTok
TikTokは、特に若年層に向けたプロモーションで強力な効果を発揮します。短時間でバズりやすい特性があり、特に話題性のあるコンテンツは瞬く間に拡散されるため、取り組み次第では多くのユーザーにリーチ可能です。
インフルエンサーに自社商材を取り入れたユニークな動画を投稿してもらうことで、コストを抑えつつ高い認知拡大効果が期待できます。若者向けのプロモーションとの相性が良く、フォロワー増加やブランドの露出強化につながります。
TikTokにおけるインフルエンサーマーケティングの効果測定では、インサイト機能を使って以下の指標を確認するといいでしょう。
- 視聴回数
- エンゲージメント率
- フォロワー増加数
視聴回数では人気度を、エンゲージメント率ではユーザーの関心度を測定できます。特に視聴回数が多いと人気動画として扱われ、より多くのユーザーに見てもらいやすくなるというメリットがあります。
ただし、視聴回数が多くても、フォロワー数が少ないとコンバージョン率が低くなる傾向にあるため、同時にフォロワー数もしっかり確認することが大切です。
YouTube
YouTubeは長尺の動画で商材の使用感や特徴を細かく伝えられることから、商品理解を深めるのに適したSNSです。インフルエンサーによるレビュー動画は購買時の参考情報として信頼されやすく、視聴者にブランド価値を的確に伝えられます。
また、視聴者は他のSNSと比べてコンテンツをじっくりと楽しむ傾向があり、深いエンゲージメントを築きやすいことも特徴です。
YouTubeを活用したインフルエンサーマーケティングの効果を測定する際は、以下の指標を確認することが大切です。
- 動画再生回数
- クリック数
- 視聴者数
動画再生回数や高評価数はコンテンツの魅力を表しており、長時間視聴されることでブランド認知の向上が期待できます。また、クリック数や視聴者数が多いほど、広告効果が高いことがわかるので、数値をこまめに確認することが大切です。
X(旧:Twitter)
Xは拡散力が高く、トレンドに敏感なユーザーに対してリアルタイムで情報を届けられるSNSです。インフルエンサーによる投稿が二次拡散されることで、短期間でブランドや商材の注目度を高めることができます。
特にキャンペーン情報や新商品の告知に効果的で、リツイートやいいねによるブランド認知度の向上が期待できます。
Xでインフルエンサーマーケティングを行う際には、プロモーションの最終目的に合わせて、以下の指標を用いて効果を確認します。
- インプレッション数
- プロフィール閲覧数
- エンゲージメント率
たとえば、フォロワー数の増加を目的として施策を行う場合、投稿のインプレッション数に加えて、プロフィール閲覧数やフォロー率も確認するといいでしょう。また、いいね数などのエンゲージメント率を確認することで、投稿が好評をどれだけ集めているかがわかります。
インフルエンサーマーケティングの成功事例
インフルエンサーマーケティングに成功した企業の取り組み事例を2つ紹介します。
株式会社ユニクロ
株式会社ユニクロは、インフルエンサーマーケティングを通じて商品の魅力を効果的に発信し、成功を収めています。ユニクロは、幅広い年齢層にアプローチするため、InstagramやYouTubeなどのSNSで活躍するファッションインフルエンサーと連携し、コーディネートしやすい商品を紹介しています。
各インフルエンサーが自分らしいスタイリングで商品を紹介することで、ユーザーの購買意欲を刺激。たとえば、YouTubeで人気のインフルエンサーを起用し、コーディネート動画を投稿した際には、動画の概要欄に紹介したアイテムのURLを記載することで、ECサイトへ自然に誘導することに成功しています。
人気インフルエンサーの起用により多様な層の支持を獲得し、ブランド認知度の向上にも成功している事例です。
花王株式会社
花王株式会社の化粧品ブランド「KATE(ケイト)は、インフルエンサーマーケティングにより「リップモンスター」の大ヒットを達成しました。
マスク生活でも楽しめる化粧品のプロモーション手段として、特に10〜20代の購買層をターゲットにTikTokやYouTubeなどのSNSを積極的に活用しました。インフルエンサーを起用し、商品が映える動画広告を配信。動画広告はSNS上で大きな反響を呼び、年間10万本でヒットと言われるリップ市場で、累計1900万本もの出荷数を突破しました。
発信力があるインフルエンサーを活用した動画広告により、製品訴求に成功した事例です。
参考:読売新聞オンライン
まとめ
今回は、インフルエンサーマーケティングのメリット・デメリットや効果測定の方法について紹介しました。
インフルエンサーマーケティングを行うにあたっては、適切な人物を選定することや、効果を測定し改善点を見つけることが成功の鍵となります。
そこでおすすめなのが、Meltwaterのインフルエンサーマーケティングツールです。本ツールを活用することで、インフルエンサーの検索・契約などの一元管理や効果分析などを効率的に行えます。
本記事で紹介したポイントやツールを参考に、インフルエンサーマーケティングを効果的に進め、ブランド力を強化していきましょう。
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