Web広告とは?主要10種類の仕組みと効果的な運用方法を徹底解説
こんにちは!
営業のいけさんです。
Web広告は現在市場を大きく伸ばしており、また低予算で取り組むことも出来る点から自社で運用したいと考えている企業も多いのではないでしょうか?
一方で、種類が多く運用方法も様々であるため、初心者の方にとっては実際にどの手法を選定するべきか迷ってしまうのではないかと思います。
そこで今回は、Web広告に関する基礎知識とともに、マーケティングでの活用方法をご紹介したいと思います。
目次
Web広告とは
Web広告とは、Googleなどインターネットの媒体上に載せる広告のことを指します。
インターネット広告やオンライン広告と呼ばれることもあり、TVCMや新聞、屋外広告などインターネットを介さないオフライン広告と対立構造にあります。
Web広告の市場
Web広告の市場を見てみると、Web広告費は年々増加傾向にあり2023年度には約2.8兆円を突破する予測がされています。
従来はTVCMなどのマス広告が主流でしたが、インターネットやスマートフォン・タブレットなどのデジタルデバイスの普及によりWeb広告の需要は年々と増加しています。
参照:2020年度ついに2兆円突破、ネット広告市場は年々拡大中【矢野経研調べ】
※2020年下半期のWeb広告市場
参考として2020年に起こった新型コロナウイルス流行中の広告市場のデータです。
2020年7月時点では全体の約60%が広告費を削減していますが、11月には36.1%が増加したと回答しており、中でもSNS広告と運用型広告が増加していました。
コロナによる景気低迷で広告費は下がり続けていると思いきや、回復傾向にあることがわかります。
参照:2020年下期インターネット広告市場動向レポートを発表
~全体の3割以上で広告費が増加、ソーシャル・運用型広告の伸びが後押し~
Web広告のメリット
低予算で実施可能
Web広告はTVCM等と比較すると比較的少額で取り組むことが可能です。
TVCMの場合、一本あたりの費用が高くなります。
一方、Web広告の場合は1クリックあたりの金額が低額であること、そしてクリック課金制など広告がクリックされてから料金が発生されるため、予算の少ないベンチャー・中小企業にも取り組みやすいという特徴があります。
詳細なターゲティング
ターゲットを絞った状態で配信が可能です。
これまでは多額の費用をかけ、広く多くの人に広告を配信することが必要だとされていました。
しかし、本来のターゲットではない人たちにも広告が配信されるため、広告の「無駄打ち」となってしまうケースも存在しました。Web広告では、ターゲットの年齢・性別・趣味嗜好など広告を配信したい層のみにセグメントが可能です。
PDCAをすばやく回すことができる
Web広告は効果検証がしやすい点もメリットとして挙げられます。
リスティング広告などの運用型広告であれば、広告の管理画面上で表示回数やクリック数など、配信結果が配信後すぐに反映され、リアルタイムで更新が可能です。
そのため配信結果を確認しながら改善ができ、広告効果を高めていくことができます。
Web広告のデメリット
メンテナンスが多い
運用型広告のメリットは運用しながらPDCAを回せることにありますが、一方でその都度改善しなければならないという点もあります。
そのため人為的な要素が強く、配信後の手間がかかってしまいます。
専門の代理店に依頼するなどリソースを確保することが必要になります。
広告が頭打ちになる可能性がある
基本的には決められたターゲット層に対して配信するため、同じ手法で長く配信しているとやがて広告が頭打ちになる可能性があります。よって、別のターゲットを開拓するのか、または別の手法を利用するといった対策が必要になります。
広告が見られにくい
現在ではユーザーのメディアリテラシーも向上し、広告に対しての慣れや嫌悪感といったものが強くなっている傾向にあります。
そもそも、従来までは情報伝播の流れとして広告主からユーザーへ、TVCMなどを通じて一方的に情報が伝わっていました。
しかし、SNSなどの普及によりユーザーの情報収集経路が増えたことによって、不透明な広告よりユーザーによる口コミが重宝されるなど、情報の信頼性が重要視されるようになりました。そのため、広告を見てもスルーされてしまうといった場合があります。
Web広告の選定方法
Web広告の手法を選ぶためには、マーケティングファネルと照らし合わせることが重要です。
マーケティングファネルとは認知、興味関心、比較検討、購入というターゲットがサービスを知ってから購入に至るまでの経路を表したものです。
下記に図解してみます。
まず、ターゲットは大きく潜在層と顕在層に分類することができます。
潜在層はターゲットの中でまだニーズが眠っている状態であり、自ら商品やサービスについて検索をしたりすることはありません。
対して顕在層はニーズが既に明確であり、積極的にWebサイトやSNSで情報収集をしている層です。
そのため、潜在層に対してはディスプレイ広告やSNS広告といった、ターゲットが閲覧しているとされる場所に広告を配信することで認知獲得を狙います。商品について興味関心を持つと、比較サイトで他の商品と比べてみたり実際に商品名を検索したりするでしょう。そこでアフィリエイト広告やリスティング広告(検索連動型広告)のような広告が有効になります。
そのため、まずはどのようなターゲットに広告を配信するべきかを整理する必要があります。その上でマーケティングファネルに合わせて最適な手法を選ぶ、または組み合わせることで効果的な運用が可能になります。
Web広告の種類と特徴
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告、ウェブサイトやメディアの広告枠に画像やテキストで表示される広告です。
ユーザーが任意のサイトを閲覧しているときに配信されるため、サービスを知らない層に対して認知獲得を目的に配信することが可能です。
注意点として、認知拡大はあまり見込めないという点があります。
ディスプレイ広告はユーザーにとっていまや見慣れた広告であり、クリエイティブを工夫しなければ記憶に残ることは非常に困難であると考えます。またあくまでも指定したターゲットが見ているとされる広告枠に対して配信されることになるため、見込み顧客の間淵を広げるといった観点では効果が弱く、余程の費用をかけて配信しない限り認知が拡大しているわけではないという点を認識しておく必要があります。
純広告
純広告は一定期間特定の枠を買い取り、その枠に対して広告が配信される広告です。
特定のメディアに訪れる人に対して広告配信をしたい場合などに有効です。
純広告の多くはインプレッション課金(CPM)が採用されているため表示回数は確保できるものの、閲覧したユーザーの分析や、運用型広告ではないため配信中の運用改善ができないといった点があります。
アドネットワーク広告
アドネットワーク広告とは、複数の広告媒体を集めたネットワークをつくり、ネットワークに対して広告を配信する手法です。
しかし、あくまでもネットワーク内の枠に対して配信をするため、関連性の低いメディアに出稿するなど、配信先を広告主側でコントロールできないというデメリットもありました。
DSP(Demand-Side Platform:デマンドサイドプラットフォーム)
DSPは「Demand-Side」と表されるように、広告主側にとって広告効果を最大化するための広告プラットフォームです。
DSPは登録されているデータをもとに、広告を出稿したいターゲットの属性や興味関心、エリアを指定できるため、制度の高い広告配信が可能です。
DSPは専門会社に広告出稿を依頼することになるため、最低出稿金額が設定されている場合が多くディスプレイ広告(GoogleやYahoo!等)と比較すると費用がかかる傾向にあります。
リスティング広告(検索連動型広告)
リスティング広告は任意の検索キーワードに対して配信される広告です。下記の図のように、検索結果の一番上などにテキストとして表示されます。
ディスプレイ広告が潜在層に向けた広告配信であったことに対し、リスティング広告はサービスや商品について自ら検索しているユーザーにアプローチ可能な広告であるため、顕在層がターゲットとなりコンバージョンに近いユーザーを集客することが可能です。
▼リスティング広告の詳細はこちらの記事をご覧ください。
動画広告
動画広告は映像を使用した広告であるため、静止画より多くの情報量が含まれターゲットにわかりやすく伝えることができる手法です。
主に認知獲得を目的として利用することが多く、代表的なものにはYoutubeのTrueViewが挙げられます。
5Gの時代が到来し、動画広告はWeb広告の中でも急速に市場が伸びている手法です。
また、動画広告はインストリーム広告、インバナー広告、インフィード広告、インリード広告など出稿場所によって名称が付けられています。
▼YouTube広告についてはこちらの記事をご覧ください。
SNS広告
SNS広告はTwitter、Facebook、Instagram、LINEなどソーシャルメディアのフィード上に配信される広告です。
SNSに登録されている情報をもとに配信が可能なため、精度の高いターゲティング設定ができるようになります。
ポイントは、SNSごとの利用者層と特徴に合わせた内容の投稿をすることです。そのため、同一のサービスで複数のSNSに出稿する場合も、媒体ごとに広告クリエイティブを変更することをオススメします。
例えばパンケーキが主力の飲食店である場合、Instagramでは画像の世界観が重要視されるため、「美味しそう」と思わせる断面やふわふわとした表面をアピールする画像・写真を用いることが有効です。
一方、Twitterではユーモアや投稿の拡散性が求められるため、「パンケーキの美味しさの秘密は炭酸水にあった?」など、ユーザーに拡散したいと思わせる内容が重要になります。
▼SNS広告についての詳細はこちらの記事をご覧ください。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、設定したコンバージョンを達成した際に初めて費用が発生する広告です。費用が発生するまでの一連の流れとして、まずアフィリエイターと呼ばれる人たちが商品に関する記事を執筆します。そしてサイトに訪れたユーザーは記事を読んで商品スペックや使用方法について知り、購入サイトをクリック、そのまま商品購入まで達成すると広告費として換算される流れになります。
記事が掲載されるメディアは比較サイトやレビューサイトが代表的な例として挙げられ、詳細な情報や、他商品と比較することができる点から、アフィリエイト広告は積極的に商品について調べている比較的顕在層に近いユーザーがターゲットといえます。
ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、記事広告やSNS広告などオーガニックの投稿と同じような形式で表示される広告です。ユーザー行動を阻害することが少なく、広告に対するストレスが少ない状態で受け取ってもらえることが可能です。
記事広告
記事広告は、メディア内の記事として掲載される広告です。
記事広告は読み物としてユーザーに深い理解促進を促すことが可能です。
また、インタビュー記事や著名人とのタイアップなどを行う場合も多くあり、第三者としての意見を掲載することで記事に対する信頼性を向上させることに繋がります。
Web広告の課金方法
クリック課金(CPC)
クリック課金はCPC(Cost Per Click)と呼ばれ、広告がクリックされた時点で料金が発生する課金方式です。
そのため広告がクリックされない限り料金は発生しないので、費用を抑えた配信が可能です。
しかし、いきなりクリック数が増加するなど、急激に予算が跳ね上がる可能性もあるため注意が必要です。
例)リスティング広告
ディスプレイ広告
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金はCPM(Cost Per Mille)と呼ばれ、広告が1000回表示されるたびに料金が発生する課金方式です。
ちなみに、mile=1000という意味を持ちます。
一定の金額で配信されるため、ある程度費用をコントロールしながら配信することが可能です。一方、広告が表示された時点でカウントされるため、クリックやコンバージョンを担保することが難しくなります。
例)ディスプレイ広告
視聴課金(CPV)
視聴課金は、CPV(Cost Per View)と呼ばれ動画が1回視聴されるごとに料金が発生する課金方式です。
また、youtubeのインストリーム広告では完全視聴単価を採用しており、動画が30秒以上視聴されたときに料金が発生します。
CPCが広告の「クリック」、CPMが広告の「表示」、そしてCPVは「視聴」を基準としています。
そのためCPVではきちんと広告の内容が見られているかを測ることが可能なのです。
例)youtube/TrueView
エンゲージメント課金(CPE)
エンゲージメント課金はCPE(Cost Per Engagement)と呼ばれ、ユーザーが広告に対してエンゲージメントを起こした時点で料金が発生する仕組みです。
エンゲージメントとは、コメントやいいねなどといった広告に対するユーザーからのアクションを指します。CPEでは、狙ったエンゲージメントがどの程度あるのか測定することに有効です。
例)SNS広告
成果報酬課金(CPA)
成果報酬課金とは、CPA(Click Per Action)と呼ばれ、問い合わせや商品購入などの設定したコンバージョンが発生した際に料金が発生する仕組みです。
代表的なものはアフィリエイト広告で、成果が得られたときのみ費用が発生するため、費用対効果が高い課金形式です。そのため、1件あたりの広告単価も高くなる傾向にあります。
例)アフィリエイト広告
まとめ
今回は、Web広告について体系的にご紹介してきました。
自社の広告選定をされる際はぜひ参考にしてみてください。
以上、いけさんでした!
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