ポスティングとデジタル広告を比較!エリアマーケティング手法の課題

yasuno

著者:

マーケティング 知ってもらう

マーケティング施策にはさまざまな種類がありますが、その一つにポスティングがあります。今回は、そのポスティングの効果と課題、新たなエリアマーケティング手法について解説します。

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ポスティングの効果・メリット

ポスティングは、インターネットやスマートフォンの普及した現代においても、効果が期待できる広告手法です。ポスティングで得られる効果やメリットについて詳しく解説します。

新規顧客にリーチできる

ポスティングは、住居のポストに直接投函されるため商圏内の顧客全てにリーチできるという大きなメリットがあります。例えば、新聞折込チラシでは新聞を購読している人にしかリーチできません。しかし、ポスティングでは新聞の購読の有無に関わらずチラシを届けられます。

エリアを指定できる

ポスティングには、エリアを指定できるというメリットもあります。エリアを指定してポスティングすることで、効率的にターゲットにアプローチできます。

例えば、ファミリー層向けの商品やサービスをアピールしたい場合、ファミリー層が多く住む住宅街に絞ってポスティングします。これにより、コストやマーケティングにかかる時間を最小限に抑えられます。

チラシ以外の物も配布できる

チラシ以外の物も配布できる点もポスティングならではのメリットです。例えば、新聞折込チラシではチラシしか配布できなかったり、フリーペーパーに掲載しても既定のページにしか記載できません。

ポスティングは、ポストに入るサイズであればチラシだけではなく商品のサンプルやステッカーなども配布できます。

ポスティングの課題

ポスティングには、前述のようなメリット及び効果がある一方で、クレームにつながる可能性があったり、コストがかさむ可能性があるといった課題もあります。

ここからは、ポスティングの課題について解説します。

クレームにつながる可能性がある

ポスティングの最大の課題は、クレームです。

ポスティングは、新聞を購読している人などの条件がなく誰にでも配布できる便利さが魅力です。しかし、顧客側からすると不要なチラシやサンプリングをポスティングされたということから、その商品やサービスにマイナスなイメージを持つ可能性があります。嫌悪感を抱いた人の中には企業に直接クレームを言ってくる人もいるためクレーム対策は必須です。

粗悪なポスティング業者が多い

ポスティングを自社で行わず、業者に依頼する場合はポスティング業者選びに注意が必要です。なぜなら、ポスティング業者の中には全く効果につながらない粗悪なポスティング業者も少なくないからです。

ポスティング業者に依頼することで、社員が自らポスティングする手間が省けて業務の効率化が図れます。しかし、依頼する際に安さばかりに目を向けると粗悪なポスティング業者に依頼してしまう危険があります。

粗悪なポスティング業者に依頼しないために、費用だけではなく実績や口コミなども確認しましょう。

効果が悪いとコストがかさむ

効果が悪いとコストがかさむという課題もあります。ポスティングで無駄なコストを省くためには、費用対効果を心かげることが大切です。

例えば、ポスティングする商品やサービスに興味がない人が多く暮らしている場所でポスティングしても顧客獲得に繋がることはほぼありません。つまり、ポスティングする商品やサービスがどのようなターゲットのニーズに合っているかを正確に判断した上で、ターゲットが多く暮らしている地域に限定することで余計な費用を削減できます。

ポスティングの反響率の計算方法

ポスティングの効果を高めるためには、配って終わりではなく反響率という指標を使って効果測定をすることが重要です。ポスティングの反響率とは、ポスティングした人数のうち反応があった数の割合を示した指標のことです。

ポスティングの反響率は以下の計算式で算出できます。

反響率(%)=反応があった数÷ポスティングした数×100

一般的に、反響率は0.1%〜0.3%と言われています。反響率が極端に低い場合は、ポスティングのエリアを再考するなどの工夫をしましょう。

新たなエリアマーケティング手法「位置情報ターティング広告」

近年、次々と新たなマーケティング手法が登場しています。その中でポスティングに似た新たなマーケティング手法として注目されているサービスが「位置情報ターティング広告(ジオターゲティング)」です。

位置情報ターゲティング広告とは、インターネットに接続しているスマートフォンの位置情報をもとに、指定したエリアに特化した情報や広告を配信するマーケティング手法です。地域に特化したマーケティングという点は新聞折込チラシなどに似ていますが、位置情報ターティング広告はインターネットを活用して顧客に広告を届けます。

位置情報ターティング広告の仕組み

位置情報ターティング広告は、スマートフォンに搭載されたGPSやBluetooth、接続したフリーWi-Fiのアクセスポイントなどから、位置情報を測定します。スマートフォンは常に身につけているユーザーが多いため、どこにどのくらい滞在していたかという情報が蓄積されます。蓄積されたデータをもとに指定したエリアに頻繁に滞在しているユーザーを判別し、対象者のスマートフォンのアプリに広告を表示させる仕組みです。

そのエリアに住む人・今いる人・過去に訪れたことがある人といった対象者軸や、空港や住宅展示場の周辺などの施設軸のセグメントも可能です。

ただし、取得できる情報は位置情報のみです。ユーザーの個人情報は個人情報保護のために取得できません。

位置情報ターティング広告ができること

そのエリアにいる人に特化して広告を配信することで、以下のことができます。

・潜在顧客にリーチできる

・行動履歴をもとに配信できる

・無駄な配信コストが抑えられる

・実際に来店したかどうか分かる

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

潜在顧客にリーチできる

ユーザーが検索しなくても広告を表示できるため、潜在顧客にリーチできます。

例えば、Web広告で特に人気の高いリスティング広告は関連キーワードに基づいて広告を表示します。つまり、ユーザーが関連することを検索しなければ広告が表示できません。一方で位置情報ターゲティング広告は、ユーザーが検索していなくても広告を表示できるという特徴があります。

このように、検索履歴に関係なく広告を表示することで潜在顧客にリーチできます。

行動履歴をもとに配信できる

ユーザーが店舗に足を運んだかを確認できるため、行動履歴をもとに配信することも可能です。

複数のユーザーの行動履歴をデータ化することで、ターゲットとするユーザーがどのような行動をするかを予測し、最適なタイミングでマーケティングできます。

無駄な配信コストが抑えられる

過去に収集した行動履歴のデータから、ターゲットとするユーザーの行動を予測できるため、無駄な配信コストを抑えることもできます。

ターゲットとするユーザーの行動を予測できればエリアを絞りやすくなり、ターゲットが訪れやすいエリアのみで広告を配信できます。これにより、ターゲットになりづらいユーザーへのマーケティングにかかるコストを省けます。

実際に来店したかどうか分かる

位置情報ターゲティング広告は、実際に来店したかどうかを確認することもできます。さらに、ユーザーの来店の有無だけではなく、来店したユーザーがバナーをクリックして来店したのか、クリックはせず表示だけで来店したのかも確認可能です。

実際に来店したかを確認することで、ターゲットの絞り直しやエリアの絞り込みが可能となり、無駄なコストの削減にもつながります。

位置情報ターティング広告の注意点

位置情報ターゲティング広告には、その仕組みならではの効果やメリットがありますが、マーケティング施策時には以下の点に注意が必要です。

購入に直接つながる広告ではない

位置情報ターゲティング広告は、購入につながる広告ではありません。あくまでも場所に特化した広告です。位置情報ターゲティング広告は、認知の拡大や潜在顧客の獲得を目的に検討しましょう。

ターゲットを絞りすぎると効果が出ない

位置情報ターゲティング広告はエリアを絞ってターゲットにアプローチしますが、ターゲットの絞りすぎには注意が必要です。なぜなら、ターゲットを絞りすぎると表示されるユーザーが減って効果が出にくくなるからです。

ターゲットの絞り込みは重要ですが、絞りすぎには注意しましょう。

ポスティングと位置情報ターティング広告の比較

ポスティング広告と位置情報ターゲティングにはどのような違いがあるのでしょうか。ここからは、両者のコスト・対象エリア粒度・インプレッション数・配布数・事前準備の違いは以下の通りです。

それぞれについて詳しく解説します。

コスト

それぞれのコストは業者によって異なります。費用相場としては、ポスティングはローラー配布で1枚あたり3〜6円、セグメント配布は1枚あたり5〜10円であるのに対し、位置情報ターゲティング広告は1クリックあたり200〜300円です。

なお、ポスティングのローラー配布とは指定エリアの投函禁止住宅以外の全ての住宅に配布すること、セグメント配布とは一戸建てのみやマンションのみなど条件を絞って配布することです。

対象エリア粒度

ポスティングは、最小1mから依頼できます。一方で位置情報ターゲティング広告も最小1mからターゲティングが可能です。また、地図上の距離でターゲティングをすることが多く、徒歩であれば50〜700m、自転車は半径1〜2km程度が基準です。

インプレッション数

ポスティングにおけるインプレッション数は、届けた顧客の開封率に置き換えられます。開封率は約8割と言われているため、目にしてもらえる機会は比較的多いと考えられます。位置情報ターゲティング広告のインプレッション数は、顧客のスマートフォン画面に表示された回数です。何回表示されるかは配信する対象により異なります。

配布数

ポスティングの配布枚数は、反響率から逆算します。前述のとおりポスティングの反響率は0.1%~0.3%であるため、10件の反応を得るためには、1万枚近く配布する必要があります。位置情報ターゲティング広告は、反響率が数値レポートとして算出されるため、配信数を適宜変更し最適化できます。

事前準備

ポスティングは、あらかじめ部数・配布方法・配布エリアなどを決めた上で依頼しなければなりません。位置情報ターゲティング広告も、表示する広告のデータ・配信エリアなどを決めた上で依頼します。過去のマーケティングデータを分析したうえで、効果が出やすいと予測できる広告を準備し、届けるエリアを指定しましょう。

エリアマーケティング手法の比較考察

ここでもう一つ考察してみたいのが、では「ポスティングと位置情報ターゲティングはどっちをやるべきなの?」という疑問です。そもそも大きく異なる媒体なので、公平な比較はできませんが、例えば10万円出稿してみた場合のシミュレーション数値を参考程度に考察をしてみます。

※出稿額10万円 / 神奈川県港北区特定エリアで20-40代のお子様を持つ女性に限定した場合

※同じ出稿媒体ではないので参考値となります

ターゲティング精度

ポスティングでは基本的にはターゲティングという考え方はなく、丁目番地指定などがほとんどです。またターゲティングしたとしても「30歳以上の男性が多く住んでいる地域」などざっくりとしたターゲティングが一般的です。クレジットカードなどの登録データをもとに、デモグラや興味関心をセグメントすることも可能ですが、その場合はもっと配布単価があがる傾向にあります。対して、位置情報ターゲティングではエリアはもちろんですが、各種媒体社と連携したデモグラ、スマートフォンの利用履歴をもとにした興味関心のターゲティングを行うことができ、ターゲティング精度は高いと言えます。加えて、良く病院を利用する人、大学に通う人など位置情報からも類推したターゲティングを行えるのが魅力になります。

広告効果

10万円広告出稿した場合の各種広告指標を比べてみました。あくまでも違う媒体なので、参考値にはなります。まずは1人あたりに広告を見せる単価ですが、ポスティングでは配布数、位置情報ターゲティング広告では表示回数で比べ、少し位置情報ターゲティング広告の方が高い数値にはなっています。しかしその後の最終的な結果を見ると、ポスティングでは1件の獲得に対し、位置情報ターゲティングでは最大の期待値が1.6件と多少上回る結果となりました。

選択肢として位置情報ターゲティング広告を検討しよう

参考値となりますので、商品やサービスの違いでも左右される事が予想されますが、広告結果とコストを比較しても両媒体に大きな相違がないとは言えそうです。まずは今まで実施していたポスティング広告をデジタルシフトしてみる選択肢を持つのも今後のエリアマーケティングを考える上でのポイントになることは間違いなさそうです。

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デジタルマーケティング ディレクター/プロモーション プランナー​ 大手情報通信会社に入社後、広告代理店へ転籍し、​ 10年間にわたり、マーケティングからプロモーションプランニングまで、さまざまな領域を経験。​ 現在は、大手通信キャリアに在籍し、企業のデジタルマーケティング支援に従事。​

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